輸送機器製造業 全国動向

日本を代表する巨大な複合産業

自動車自動車産業は資材調達・製造・物流・販売・整備など、多岐に渡る関連産業を持つ巨大産業で、関連就業人口は548万人、日本の全就業人口6,244万人の8.8%を占めると言われている。(一般社団法人日本自動車工業会より)また、輸送用機械器具製造業の製造出荷額は全製造業の19.3%となる54兆9,495億円(2012年度実績工業統計速報)と、産業別トップの構成比を占めており、日本の産業界において重要な位置づけ、20世紀後半からは「モノづくり日本」の根幹をなすとともに高度な技術形成の産業舞台となっている。
 ガソリン一般乗用車は3万点にも及ぶ部品で組み立てられており、鉄鋼、ゴム、金型、プラスチック、電子機器、繊維、ガラス、人造皮革、音響機器、油圧機器など、多くの業者が集結したもので裾野は広く、自動車業界の動向は景気への波及効果が極めて大きい。

輸送機器製造業 長野県内動向

出荷額の9割が自動車関連部品

car parts平成24年度の長野県の輸送機械器具製造業の従業者4人以上の事業所数は258で産業全体の4.7%、従業者数は14,134人で同7.6%でともに減少した。製造品出荷額は3,508億円で同7.2%を占め、製造品出荷額では情報、電子、食料、生産用機械に次いで5番目に位置する。
製造品目を見ると出荷額の90.9%が自動車部分品・同附属品であり、自動車部品関係の割合が突出。これに船舶製造・修理業船用機関製造業が5.4%、航空機・同附属品が3.2%と続く。事業規模は中小零細企業が多く、30人未満の事業所数は63.5%に上り、100人以上は12.3%となっている。
逆に製造品出荷額等では前者が4.5%に対し、後者が74.8%となっている。

自動車部品下請けを主体とする県下企業

長野県の輸送機器製造関係売上高トップは、例年不動の日信工業。ホンダ系列の二輪・四輪向けブレーキメーカーで、タイ・アメリカ・インドネシア・フィリピン・中国などに現地法人を持つ。前年と同じく2位のIHIターボは海外需要に加え、国内軽自動車が堅調であった。6位の城南製作所はメーカーの生産拠点海外シフトの加速により順位を落とした。8位のコヤマはエコカー車両の軽量化が受注増へと繋がっている。14位の小松精機工作所は、デンソーを主力納入先に燃料噴射ノズルを製造。19位のマルヤス長野はマルヤス工業100%出資、トヨタ向け自動車パイプが増産となった。car parts2このように県下企業は鋳造、プレス、切削、アセンブリー(部品)など加工品の自動車部品下請けを主体とするメーカー系列企業が多く、親会社の生産動向に大きく左右される。上位20社のうち15社が前年売上高を上回るなど、輸送機器製造業の回復傾向は鮮明となった。日本の自動車メーカーの世界戦略に対する、長野県各企業の対応とスピードが県下輸送機器製造業の命運を握る。

長野県輸送機器製造業 平成24年度売上高ランキング

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順位 社名 所在地 平成24年度
売上高
対前年度比
伸長率
1 日信工業(株) 上田市 81,459 104.6%
2 (株)IHIターボ 大桑村 39,473 102.5%
3 オムロン飯田(株) 飯田市 33,455 102.2%
4 アート金属工業(株) 上田市 20,004 110.9%
5 GAC(株) 安曇野市 18,886 101.2%
6 (株)城南製作所 上田市 17,853 87.4%
7 トーハツマリーン(株) 駒ケ根市 17,300 86.5%
8 (株)コヤマ 長野市 16,700 105.0%
9 (株)都筑製作所 坂城町 12,852 79.4%
10 浅間技研工業(株) 小諸市 10,363 82.2%
11 上松電子(株) 上松町 9,461 118.3%
12 長野精工(株) 茅野市 7,135 104.4%
13 (株)IHIエアロマニュファクチャリング 辰野町 6,296 104.1%
14 (株)小松精機工作所 諏訪市 6,200 110.7%
15 森川産業(株) 千曲市 5,508 114.1%
16 (株)カヤマ 坂城町 5,335 126.4%
17 ユニフレックス(株) 伊那市 5,307 96.4%
18 S&Sコンポーネンツ(株) 須坂市 4,914 138.7%
19 (株)マルヤス長野 飯島町 4,639 137.8%
20 長野ジエコー(株) 長野市 4,547 109.6%

(単位 百万円)