繊維業全般 全国動向

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繊維産業は天然繊維系(綿紡績、毛紡績)と合成繊維系に分けられ、かつては日本の花形産業として経済発展に大きく貢献した。しかし、開発途上国の猛追による価格競争力の低下や、国内のコスト上昇、円高などにより低迷が続いた。そのような状況下で、総合合繊マーカーの東レを筆頭に、売上全体に占める繊維の比率を引き下げ、また炭素繊維などの最先端素材に注力、自動車や航空機向けの需要拡大に取り組んだ。同時に組織のスリム化にも取り組み、長期低迷から脱してきている。近年特に注目を浴びている炭素繊維は、東レ、東邦テナックス(帝人グループ)、三菱レイヨンの3社で世界市場の7割を占め、世界規模で圧倒的な存在感を示している。また、液晶などに使われるフィルムなどの非繊維事業にも各社力を入れており、今後の伸びが期待されている。

繊維業全般 長野県内動向

長野県はかつての蚕糸業を誇り、大正中期から昭和初期の最盛期には全県の総生産の8割を蚕糸業ならびに関連産業で占められていた。
しかし戦後派軽工業から重化学工業へのシフトが進む中、繊維産業はアジア諸国の台等によって国際競争力が低下。国内メーカーは次々と中国はじめアジア諸国へ生産拠点を移すなど、リストラを行った。
こうして大手各社は先端分野に注力する中、こうした分野の開発・製造拠点が乏しい長野県は、事業所数、従業員数、製品出荷額、いずれも著しく減少している。繊維・衣服(従業者4名以上)の事業所数は、平成10年以降減少を続け、この10年余で6割以上減少。従業者数は平成10年5,556人、14年3,311人、17年2,693人、20年2,251人、24年2,144人と同じく6割以上の減となっている。製造品出荷額においては平成10年506億円、14年303億円、17年250億円、21年187億円、22年173億円、23年174億円となっており、24年178億円となっており、若干盛り返してはいるがピーク時と比較すると6割以上の減少となっている。

平成26年度の長野県下繊維業売上高トップは、フレックスジャパン(千曲市)。全国トップクラスのドレスシャツメーカーとなっている。2位のたちばな(長野市)は、洋品店から始まり、その後着付け教室、呉服商へと転身した企業。フォトスタジオ併設型店舗を設けるなど、多方面からの集客を図っている。3位は独自の郊外型ロードサイドショップを核として県内、県外合計31店舗を持つロン・都(長野市)。県内衣料業界で抜群の存在感を放っている。

長野県繊維業全般 平成26年度売上高ランキング

順位 社名 所在地 売上高 対前年度比
伸長率
1 フレックスジャパン(株) 千曲市 11,930 105.7%
2 (株)たちばな 長野市 4,648 112.4%
3 (株)ロン・都 長野市 3,128 93.6%

(単位 百万円)