209_JINRIKI_02_mini上伊那郡箕輪町のベンチャー、JINRIKI(じんりき)は、障害者や高齢者ら災害弱者の避難や観光での利用を掲げ、開発した車いす補助器具の販路を世界に広げようとしている。
製品名は「JINRIKI」。車いすは通常、背後から押して動かすが、U字形になるよう加工したパイプを車いすに取り付けて、その名の通り人力車のように引っ張る。前輪が浮くため、押して動かない悪路でもけん引が可能となる。

8年ほど前、松本市の上高地で観光振興に携わった中村社長が、高齢者や障害者らを呼び込む策を考えたのが開発のきっかけ。13歳で亡くなった中村社長の弟も障害があり、車いす生活だった。車いすでの歩行をサポートする器具をインターネットで探したが、実用的な物はなかった。起業のきっかけは東日本大震災。「走って逃げられない人が犠牲になった。行動を共にして命を落とした人も大勢いたはず」と中村社長。前輪を浮かせば、動きやすいと考え、試行錯誤した。開発には県内約10社が協力。13年3月に発売し、累計約4千セットを販売した。国内のほか国際特許も取得した。
今月11、12日にインドで開かれた障害者らの国際組織、障害者インターナショナル(DPI、本部・カナダ)の世界会議で、中村社長は製品を紹介し、現地の観光地で実演。未舗装路が多い途上国からの参加者は強い関心を示し、「ものすごく責任を感じた」と振り返る。帰国直後に熊本県で大地震が発生し、販売協力会社と被災者の支援を検討している。

株式会社JINRIKI

本社所在地:長野県上伊那郡箕輪町
事業内容:福祉用具の開発、設計、製造及び販売、 防災、災害用品の開発、設計、製造及び販売