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コラム:知っておきたい、上手な引き継ぎFEATURE

転職はしたいけれど引継ぎが・・・

当社に転職に登録していただける多くのエンジニアの方からよく相談されることに「転職はしたいのですが、なかなか引継ぎを考えると踏み切れないのです。」というご相談があります。「転職は自分の人生の大事なことだから引継ぎなんて考えていたら転職なんてできないよ!」と一刀両断してしまうこともできるのですが少なくとも私はしていません。「引継ぎ」が頭をよぎると、転職のブレーキになるということは、会社や働いている仲間に対して、泥をかけて出ていきたくないという想いからかと思います。もしくは一人のエンジニアとして、きちんと作り上げたものが途絶えてしまうことがさみしい・悔しいということかもしれません。
いずれにしても、きちんと引き継ぎをしていきたい、と思える人と、自分がいなくなったあとのことはどうでもよいという人のどちらと働きたいかと多くの人に問えば、ほとんどの人は前者を選びます。企業の人事担当も仕事を全うしてくれるという人のほうが市場価値が高いと思いますから欲しい人材は前者です。でも、その人には早く会社に入ってほしいとも人事や経営者、現場の上司の方は思います。
では、引継ぎが気になって転職に踏み切れない人はどうしたら良いのでしょうか?

引継ぎにはどのぐらいの時間が必要?

  • 後任ができるまで
  • 今のプロジェクトがひと段落するまで
  • 年度がかわるまで

転職には様々なタイミングや理由があります。ただ、上のようなタイミングや理由はお勧めしません。私も今の仕事に就く前はエンジニアでしたので、気持ちはとてもよくわかります。「変なタイミングで自分がいなくなれば、今いる人に迷惑がかかる」、「部下がある程度育ったのを見定めてから自分が動かなくては」、この気持ちを振り切るのは大変です。ただこの気持ちのブレーキを緩めていかなければいつまでたっても転職できません。結論から言うと、引継ぎに必要な時間は「内定が出てから入る先の企業が待ってくれるまで。」となります。それぞれの企業さんの事業がありますので、何とも言えませんが、3か月先となるとなかなか難しいです。1か月、転居を伴う転職であれば2か月ぐらいというのが一つの目安だとおもっていただくと良いと思います。人材紹介会社のエージェントを利用される方はこの辺りを事前に相談しておくと、転職と現職の整理がスムーズに進むと思いますのでお忘れなく。
ちなみに企業さんが長い期間待てないのではありません。内定を出したということは、採用をストップさせたもしくは採用の手を緩めたということになります。内定から入社までの期間が長くなればなるほど、もしあなたが内定を辞退されたときに、その間採用を止めていたわけですから、あなた以外の人を雇うまでに時間的なロスが生じます。このロスは結果的に現場に返ってきて、「来るはずの人が来ない!」となり、現場は一層大変になります。皆さんも大変になった側の経験はあるのではないでしょうか?企業がなるべく入社してほしい理由のほとんどはココです。明日から仕事をしてもらわないと仕事が回らないということは稀ですし、もしそういった求人なら、そちらへの転職は少し考えたほうが良いと思います。話がそれましたが、自分や現職の都合ではなく、限られた期間で引継ぎをしていくように日ごろから準備をしておくことこそが重要なのです。

「どうやって」ではなく、「どうして」

他の職種以上に、引継ぎの際にエンジニアで意識したいのは「どうやって(やり方)」ではなく、「どうして(理由)」です。エンジニアは技術という共通の知識がありますから、この知識をもとにどうやって作られたかを設計書や出来上がった製品を分解・解析することで知ることができます。これによって構造や状態を把握することができます。
ただ、このやり方では把握できないことがあります。それは「どうしてこうやって作ったのか?」です。ご経験をお持ちの方も多いかと思いますが、AとBというやり方があり、Aのほうが効率が良いとわかるのにBという方法をとっていることがあります。もっといえばどう考えても良策とは思えないCという選択をしているかもしれません。Aが一番効率が良いのだから、深く考えずAとしてしまうと、おそらく失敗します。Aが良いのにAをやっていないのには理由があるのです。仕様や方針の変更による応急処置的にしていたのか、その部分は旧来からあり、手を入れると様々な個所にどんな影響が起こるか現段階では計り知れないのであえて手を入れていないのか?様々な議論の結果、Bという方法をとったのか、これは知識や分析・解析ではわかりません。作った当事者たちでしかわからないのです。エンジニアの引継ぎでやっておかなくてはいけないのは、「どうしてそういった方法をとっているのか」を残すことです。AとBでAのほうが良いとわかっていながらBにした理由をきちんと記載しましょう。まっすぐ線を引けば近道なのにどうして、曲がりくねった方法で線を引き、ゴールまで行っているのか?ここには必ず理由やかかわった人の想いがあります。歴史があります。
例えばソフトウェアであればプログラムのソースコードのコメントに処理の内容を書いても意味がありません。どうしてこの処理を方法をしているのかを記載してみて下さい。これをしておくと必ずあなたがいなくなってからあなたのことを高く評価してくれます。そして仕事も円滑に回るはずです。また、転職の有無にかかわらず日ごろからこういったことを伝えたり、設計書などに整理をしておくことは、いざ転職に動こうと思ったときにあなたの身を軽くしてくれます。大切なのは「どうしてこうなっているか」の理由や背景です。

登場人物を整理しよう

引継ぎをする際、必ず忘れてはいけないことがもう一つあります。それは、登場人物を整理しておくことです。「あなたのしてきた仕事はどんな人間関係で成り立っていたでしょうか?」「チームのメンバーは?」「お客様は?」「取引先のパートナーは?」「どんな関係性で、どんなコミュニケーションをどんな頻度でしていたでしょうか?」引き継ぐ際には必ず整理しておきましょう。そして後任が決まっていないのであれば、だれでもよいです、あなたしか知らない人をなくすようにしてください。ちょっとした打ち合わせや顔を合わせられるタイミングがあれば同席してもらいましょう。これは転職を会社に告げる前からできることです。人と人は、一度でもお会いしていたり、やり取りをしていたりすれば2回目以降コミュニケーションにおける壁がぐっと低くなります。ここを忘れると、誰とコミュニケーションをとってよいかわからず、いくらあなたがこれまでしっかりとした対応をしていても、今いる会社に迷惑をかけることになってしまいます。社内で引き継がれる相手も顔を知っている人と知らない人とではコミュニケーションの質や量に影響が出かねません。ぜひ、あなた以外にあなたの仕事でかかわった人と接点が持てる場を日ごろから作っていきましょう。

このコラムを書いた人:

イーキュア株式会社コンサルタント

福盛 二郎



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