信州大学発スタートアップが描く水の未来を変える挑戦

ヴェルヌクリスタル株式会社は2022年1月に設立された信州大学発のベンチャーで、本社を長野市若里、信州大学工学部内に置いています。資本金は1000万円、従業員数は約18名（2025年1月時点）と少数精鋭の体制ながら、機能性結晶材料の社会実装を目指す研究開発型の企業です。大手企業にはないスピード感と裁量性を持つ環境が特徴です。

大学発コア技術フラックス法による高機能結晶素材開発

手嶋勝弥教授らが研究する無機単結晶育成技術「フラックス法」を活用し、設計された結晶材料を育成。水処理用重金属吸着材料、全固体電池用放熱材料、光触媒材料など、多様な用途に応用できる素材を開発しています。この独自技術により、世界の水問題やエネルギー課題に革新的にアプローチしています。

水問題解決からエネルギー領域まで多彩な市場展開力

浄水器や分散型水処理システムの構築に加え、電池部材、光触媒、放熱素材などの開発も行っています。信州大学や地元企業との連携により、長野県内でも導入実績が増えており、今後はアジア地域や途上国へも提供できるポテンシャルを持ちます。社会貢献性と事業性を両立できる企業モデルです。

少人数ながら裁量大きく成長できる社風と制度

社員数は数十名規模であるため、新人でも技術開発やフィールド試験、装置設計、顧客対応など様々な業務に早期から関与できます。ベンチャーならではの挑戦を歓迎する文化があり、文系・理系問わず柔軟に成長できるフィールドがあります。未経験者でも意欲と学びに対し成長機会が開かれています。

国の支援を受け成長加速中の注目スタートアップ

内閣府のSIP「マテリアルユニコーン予備軍」やNEDOのフェーズA技術研究開発事業、信州ベンチャーコンテスト起業部門グランプリなど、国や地域の支援を複数獲得しています。こうした公的評価は技術力と将来性が認められている証であり、挑戦的なキャリア形成を支援する基盤となっています。

社会課題と環境意識に応える持続可能性重視の事業展開

CO₂フリー電力や資源循環型経営、PETボトル削減のアクアスポット「swee」の展開など、SDGsを意識した取り組みが進んでいます。地方拠点ながら社会課題に実質的に取り組む姿勢があり、技術を通じた社会貢献に携われる点でキャリアとしての意義も大きい企業です。