200年以上続く地酒蔵としての歴史と地域基盤

麗人酒造株式会社は1789年創業の伝統ある酒蔵で、諏訪五蔵の一つとして長野県諏訪市に拠点を構えています。創業以来使用している蔵内井戸から湧き出る伏流水は毎分約150リットルで、霧ヶ峰高原の自然浄化を経た水を酒造りに活用しています。この良質な水源と地元契約農家の酒米を組み合わせることで清酒「麗人」を中心とした地酒ブランドを築き、地域に根差した地酒文化を支えています。

清酒のみならずビールやウイスキーへ展開する多角化

同社は清酒製造だけでなく、1999年からは地ビール「諏訪浪漫ビール」の醸造を開始し、国内外のビール品評会で金賞・銅賞を受賞しています。近年ではウイスキー製造免許も取得し、ウイスキーハイボールの販売を開始。清酒・ビール・ウイスキーといった多様な酒類製造に取り組むことで製品ポートフォリオを拡充し、醸造業としてのビジネスモデルを多角化させています。

品質重視と本物志向で築くブランド価値

1974年以降、醸造用糖類を使用せず純米造りにこだわり、「純米吟醸 麗人」などはモンドセレクションで複数回金賞を獲得。酒米の精米歩合や酵母選定、超長期熟成（20〜25年）やシェリー酵母使用など、品質と個性を追求する姿勢が際立っています。その結果、本格志向の消費者や海外市場からも高い評価を得ており、地酒蔵としてのブランド力が明確に構築されています。

小規模体制でも幅広い業務に携われる現場力

従業員数は企業全体で約16名、うち製造職が約14名の少数精鋭体制です。この規模感の中で清酒製造から地ビールやウイスキーの生産、瓶詰め・缶詰・出荷管理まで幅広く業務が回されており、未経験者でも製造ラインや出荷業務、帳簿管理を経験可能。若手にも責任ある業務が任されるため、醸造技術や酒類製造の知見を現場で身につけられる環境です。

地域密着の安心感と観光地という立地メリット

諏訪市は観光地としても知られ、蔵元売店での試飲や販売、見学受け入れも実施しています。地元出身はもちろん、Uターン・Iターン希望者にも馴染みやすく、マイカー通勤可能で通勤環境が良好。年間休日108日、ワークライフバランスが取れた勤務制度により、地元志向の求職者にも応募先として検討されやすい職場です。

実践型キャリア形成が可能な醸造技術環境

製造現場での業務は、酒米選定・仕込み・発酵管理や品質検査、さらに地ビール・ウイスキーといった多様な醸造手法に関わる機会が豊富。技術習得と合わせて製品企画や改善提案にも携われるため、醸造技術者や製造プロセスを学びたい方にとってキャリア形成に適しています。醸造に情熱ある方が技術と成長を実感できる職場です。