自動車部品メーカーの南信精機製作所(長野県飯島町)は2022年をメドにベトナムでの生産能力を約4倍に引き上げる。5億円程度を投じて工場建屋や生産設備を増強する。世界的に進む自動車の電動化などに必要な部品の需要増に対応すると同時に生産技術も向上させ、日本と並ぶ中核製造拠点に育てる。

ベトナム南部のホーチミン市に近いビンズオン省にある現地法人の工場を増強する。工場建屋は現在の2000平方メートル強から7000~8000平方メートルに拡張。生産設備も増強し、現在は月200万個程度のコネクターやモーター部品などの生産能力を同800万個レベルに引き上げる。

南信精機のベトナム工場は2014年に稼働した。現在は約40人の従業員が働いており、生産したコネクターなどはベトナム国内のほか東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国や欧州などに出荷している。

しかし「顧客の自動車部品メーカーがASEANへの生産シフトを加速しており、受注をこなしきれない状態が続いている」(片桐良晃社長)。現在は日系の部品メーカーからの受注が大半だが、中国や韓国の現地メーカーからの問い合わせも増えているという。これからの需要拡大に応えるためには生産体制の増強が不可欠と判断した。

自動車業界では電動化や自動運転など「CASE」関連の技術開発が活発になっている。電源ボックスやワイヤハーネス(組み電線)などの重要性も高まり、南信精機にとってもこれらの製品向けの部品の需要が増えるとみる。

こうした動きに対応するため、ベトナム工場では生産能力の引き上げと並行して技術力の向上にも力を入れる。現在は樹脂加工と組み立て検査を中心に手掛けているが、日本と同じくプレス加工や金型製造などの機能も充実させる方針だ。

南信精機は樹脂と金属を組み合わせた部品を得意とする。金型製造からプラスチック成型、組み立てなどを一貫して手掛けられる体制が自動車部品メーカーなどから評価されている。受注の拡大に合わせて生産増強を進めており、18年にも国内で新工場を稼働させた。19年9月期の日本の売上高は約45億円と前期比微増だった。

自動車業界を取り巻く足元の環境は厳しい。片桐社長も「12月以降の受注が減っている」と話す。ただ「CASEの広がりなどに対応した新製品開発は止まっておらず、将来的に受注は増える」とも見ており、国内外での積極投資で事業拡大を目指す。

参考:日本経済新聞Web版2019.11.28

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