転職ノウハウ
長野県の半導体業界分析レポート2025
長野県は、半導体デバイス、製造装置、材料、パッケージングなど、半導体産業のバリューチェーン全体にわたる多様な企業が集積する重要な地域です。
セイコーエプソン(水晶デバイス)、ディスコ(精密加工装置)、新光電気工業(半導体パッケージ)など、世界トップクラスのシェアと技術力を誇る企業が拠点を構え、国内外の半導体産業を支えています。さらに、ミネベアミツミ(アナログ半導体)、富士電機パワーセミコンダクタ(SiCパワー半導体)、樫山工業(ドライ真空ポンプ)、長野電子工業(シリコンウエハー加工)など、特定分野で高度な専門性を持つ企業も多数存在し、長野県は日本の半導体産業の中核を担う地域の一つとなっています。
1.長野県半導体産業の概況
1.1産業の特徴と強み
長野県の半導体産業は、日本の高度な技術力を支える重要な集積地の一つとして知られています。その特徴は、多様な企業が精密加工技術、材料技術、製造装置技術など、半導体製造プロセスの様々な段階で高い専門性を発揮している点にあります。
例えば、セイコーエプソンに代表される水晶デバイス技術は世界的なシェアを誇り、電子機器の心臓部であるタイミングデバイスに不可欠な高精度な水晶発振器を供給しています。また、新光電気工業が手掛けるセラミックパッケージや基板は、半導体チップを保護し、電気的に接続するための重要な部品であり、その高い信頼性と性能が求められます。
さらに、ディスコのような半導体製造装置メーカーは、ウエハーの切断や研磨など、微細な加工を実現する装置で世界市場をリードしています。これらの企業は、長野県の豊かな自然環境と調和しながら、高い技術力と品質意識を持って事業を展開しており、それが産業全体の強みとなっています。長野県内には、大企業だけでなく、特定の分野で独自の技術を持つ中小企業も数多く存在し、それらが密接に連携することで、柔軟で強靭なサプライチェーンを構築しています。
このような産業集積は、新たな技術開発や人材育成にも好影響を与えており、長野県の半導体産業の持続的な発展の基盤となっています。
1.2主要な事業分野
長野県の半導体関連企業は、半導体産業の多岐にわたる分野で活動しています。主要な事業分野としては、まず電子部品・デバイス製造が挙げられます。これには、セイコーエプソンの水晶デバイス(水晶発振器)や、ミネベアミツミの小型モーターやセンサー、TDKの磁性材料やコンデンサ、インダクタなどが含まれます。
これらの部品は、半導体チップそのものではありませんが、半導体が搭載される電子機器の性能を左右する重要な構成要素です。
次に、半導体製造装置・関連機器製造分野が非常に強く、ディスコのダイシングソー(ウエハー切断装置)や研磨装置、アピックヤマダ(現:ヤマハロボティクス)のモールド装置やリード加工装置、樫山工業のドライ真空ポンプなどが該当します。
これらの装置は、半導体チップの製造プロセスにおいて高精度な加工や環境制御を実現するために不可欠です。さらに、半導体材料・基板加工分野も重要で、新光電気工業のセラミック基板や、長野電子工業のシリコンウエハー精密加工サービスなどがあります。これらの材料や加工技術は、半導体チップの性能と信頼性を支える基盤です。
また、パワー半導体製造も注目されており、富士電機パワーセミコンダクタがSiC(炭化ケイ素)パワー半導体の製造に取り組んでいます。SiCパワー半導体は、省エネルギー化や電動化の潮流の中で需要が高まっている次世代技術です。最後に、検査・測定装置製造分野では、テセックが半導体の品質管理に用いられる検査装置を提供しています。これらの多様な事業分野が長野県に集積していることで、半導体産業のバリューチェーン全体をカバーする強力な産業クラスターが形成されています。
2.長野県の主要半導体関連企業一覧と概要
2.1企業一覧表(所在地、事業内容の特徴)
長野県には、半導体産業のバリューチェーンにおいて重要な役割を果たす多くの企業が立地しています。これらの企業は、半導体デバイスそのものの製造から、製造に必要な装置や材料の供給、さらには検査・測定まで、多岐にわたる事業活動を展開しています。
以下に、長野県内に本社または主要な事業所を構える主要な半導体関連企業と、その所在地および事業内容の特徴を一覧表にまとめました。この表は、就職や転職を考える求職者が、長野県の半導体産業における各企業のポジションを理解するための一助となることを目的としています。各企業の詳細な分析は、後のセクションで行います。
企業名 | 主な所在地 (長野県内) | 事業内容の特徴 |
---|---|---|
セイコーエプソン株式会社 | 諏訪市、塩尻市、安曇野市、富士見町 | 水晶デバイス、半導体デバイス、マイクロデバイス、プリンタ、プロジェクター |
ミネベアミツミ株式会社 | 軽井沢町 | 小型モーター、センサー、半導体関連部品、ベアリング、LEDバックライト |
新光電気工業株式会社 | 長野市、中野市、千曲市 | 半導体パッケージ、セラミックパッケージ、リードフレーム、接続部品 |
アピックヤマダ株式会社 (現:ヤマハロボティクス株式会社) | 千曲市 | 半導体製造装置(後工程)、ロボティクス |
樫山工業株式会社 | 佐久市 | 半導体製造装置用真空ポンプ |
長野電子工業株式会社 | 長野市 | 半導体ウェハーの精密加工 |
富士電機パワーセミコンダクタ株式会社 | 松本市、飯山市、大町市 | パワー半導体(SiC含む)の組立・製造 |
ディスコ株式会社 | 茅野市 | 半導体製造装置(精密研削・切断装置、ダイヤモンド砥石) |
テセック株式会社 | 上田市 | 半導体検査装置、試験装置 |
TDK株式会社 | 佐久市 | 磁性材料、電子部品、センサー、エネルギーアプリケーション向けデバイス |
長野県の主要半導体関連企業一覧
これらの企業は、長野県内に複数の事業所や工場を構えている場合が多く、それぞれの拠点が特定の製品や技術開発に特化していることもあります。例えば、セイコーエプソンは諏訪地域を中心に半導体を含む電子デバイスの開発・製造を行っており、その歴史は長く地域経済にも深く根ざしております。
新光電気工業は長野市を拠点に半導体パッケージング技術を強みとし、国内外に生産拠点を展開しております。ディスコは茅野市に新たな生産拠点を設け、半導体製造装置の供給体制を一層強化しております。このように、各社は長野県の地域特性を生かしつつ、グローバルな視野で事業を展開しているのが特徴です。
2.2各企業の概要と半導体産業における役割
長野県に所在する半導体関連企業は、それぞれが半導体産業のサプライチェーンにおいて重要な役割を担っています。これらの企業は、半導体デバイスの製造、製造に必要な装置や材料の供給、さらには検査やパッケージングといった後工程まで、多岐にわたる分野で技術力を発揮しています。
例えば、セイコーエプソン株式会社は、時計用CMOS ICの開発を皮切りに半導体事業に参入し、現在では水晶デバイスやマイクロデバイスなど、高精度・小型化が求められる分野で世界トップクラスのシェアを誇ります。その技術力は、時計の精度向上から始まり、プリンターやプロジェクターといった自社製品への応用を通じて磨かれてきました。長野県諏訪地域に根ざした製造拠点は、半導体の内製化と量産体制の構築に重要な役割を果たしてきました。
ミネベアミツミ株式会社は、小型モーターやセンサー、ベアリングなど、様々な電子機器に不可欠な精密部品を製造しています。これらの部品は、半導体デバイスを搭載した最終製品の性能向上や小型化に貢献しています。同社はM&Aを通じて事業拡大を図っており、海外売上も高い割合を占めるグローバル企業です。そのため、社内には多様な国籍の社員が在籍し、外国人の役員もいるなど、国際的な環境が特徴的です。
新光電気工業株式会社は、半導体パッケージのリーディングカンパニーとして知られ、特にセラミックパッケージやリードフレームの技術に強みを持ちます。半導体デバイスを保護し、外部との電気的な接続を担うパッケージは、デバイスの信頼性や性能に直結するため、その技術的重要性は極めて高いです。同社は富士通の資本参加を得て半導体分野に本格参入し、その後独立して成長を続けてきた歴史を持ちます。
アピックヤマダ株式会社(現:ヤマハロボティクス株式会社)は、半導体の後工程製造装置を手掛けており、特に樹脂封止プロセスの開発に注力しています。半導体チップを樹脂で封止する工程は、デバイスの保護と量産性の確保に欠かせません。
樫山工業株式会社は、半導体製造装置に不可欠な真空ポンプを製造しています。半導体の製造プロセスでは、成膜やエッチングなど多くの工程で真空環境が要求されるため、高品質な真空ポンプは重要なキーデバイスです。
長野電子工業株式会社は、半導体ウェハーの精密加工を専門としており、信越化学工業の子会社としての側面も持ちます。ウェハーの加工精度は、その後の半導体チップの歩留まりや性能に大きく影響します。
富士電機パワーセミコンダクタ株式会社は、パワー半導体の組立・製造を専門としており、特にSiC(炭化ケイ素)などの次世代パワー半導体に注力しています。パワー半導体は、電力変換や制御に用いられ、省エネルギー化やEV(電気自動車)の普及に伴い需要が拡大しています。同社は富士電機の100%子会社として、長野県内に複数の工場を有し、自動車電装用部品や産業用部品の製造も行っています。
ディスコ株式会社は、半導体製造装置メーカーとして世界的なシェアを誇り、特に精密研削・切断装置やダイヤモンド砥石において高い技術力を持ちます。半導体チップの薄化やダイシングなどの工程に不可欠な装置を提供しています。長野県茅野市には、広島に次ぐ第2の生産拠点として長野事業所を設立し、生産体制の強化を図っています。
テセック株式会社は、半導体の検査装置や試験装置を手掛けています。半導体デバイスの品質保証と信頼性確保のために、これらの検査・試験工程は非常に重要です。
TDK株式会社は、磁性材料をコア技術とし、様々な電子部品やセンサー、エネルギーアプリケーション向けデバイスを提供しています。半導体デバイスと組み合わせて使用されることが多く、特にパワーエレクトロニクスや通信機器などで重要な役割を果たしています。長野県内にも複数の生産拠点を持ち、環境対策にも積極的に取り組んでいます。これらの企業は、長野県の地の利を活かしつつ、グローバルな視野で技術開発と事業展開を進めており、日本の半導体産業を支える重要な一翼を担っています。
3.主要企業の詳細分析
3.1セイコーエプソン株式会社
セイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)は、長野県諏訪市に本社を置く、世界的に有名な電機メーカーであり、長野県内企業の売上高ランキングにおいて第1位を誇ります。一般的にはプリンターやプロジェクターなどのイメージが強いですが、これらの電子機器に不可欠な半導体・水晶デバイスの開発・製造も重要な事業の柱としています。半導体が「産業の米」と呼ばれるのに対し、水晶は「産業の塩」と称され、あらゆる電子機器の基盤となる重要な部品です。本社は長野県諏訪市に位置し、諏訪湖や諏訪大社といった名所に近いです。事業所も長野県内に集中しており、新卒採用者の約9割が長野県内での勤務となることが特徴です。このことは、地域に根ざした雇用を創出し、地元経済への貢献も大きいことを示しています。
水晶デバイスとは、水晶の持つ「圧電現象」(物質に圧力を加えると表面に電荷が発生する現象)を利用した電子部品の総称です。水晶は、高精度で安定した周波数を発生させることができる特性を持ち、時計をはじめ、通信機器、コンピュータ、各種計測器など、多岐にわたる電子機器の動作基準となる信号を生成するために広く利用されています。セイコーエプソンは、この水晶デバイス分野において、世界的なシェアを誇り、特に水晶発振器では世界最大の市場占有率を有しているとされています。その技術力は、長年にわたる研究開発と製造プロセスの洗練により培われており、高品質で信頼性の高い製品を提供することで、電子機器の高性能化と小型化に貢献しています。半導体事業においても、水晶デバイスと組み合わせることで、システム全体の性能向上や省電力化を実現するソリューションを提供しています。
セイコーエプソンの半導体・水晶デバイス事業は、同社の基幹事業であるプリンターやプロジェクターなどの最終製品に自社製デバイスを搭載する「垂直統合型」のビジネスモデルの一翼を担っています。これにより、自社製品の差別化とコスト競争力の強化を図っています。また、これらのデバイスは外部の電子機器メーカーにも広く供給されており、市場のニーズに応じた多様な製品ラインナップを有しています。例えば、小型化、低消費電力化、高周波数対応など、様々な要求に応える水晶デバイスを開発・製造しています。
今後の戦略としては、5G通信、IoT(InternetofThings)、自動運転などの新たな技術領域における水晶デバイスと半導体の需要拡大を見据え、さらなる技術革新と市場開拓に取り組むことが予想されます。特に、水晶デバイスのさらなる高精度化と小型化、および半導体技術との融合による新機能の創出が重要な開発テーマとなるでしょう。
長野県諏訪地域は、かつて「東洋のスイス」と呼ばれるほど精密機械産業が盛んな地域であり、セイコーエプソンはその中心的な企業として発展してきました。この地域には、精密加工技術やものづくりのノウハウが蓄積されており、セイコーエプソンはこうした地域の強みを活かしながら事業を展開しています。就職・転職を考える際には、セイコーエプソンが長野県内に事業所を集中させている点は大きな魅力です。長野県の豊かな自然環境の中で働くことができるだけでなく、世界的な技術力を有する企業でキャリアを積むことができます。
水晶デバイスや半導体の設計、開発、製造、品質管理など、様々な職種が考えられますが、いずれも高い専門性と技術力が要求されます。特に、材料科学、電子工学、機械工学などの知識に加え、新しい技術への探求心と粘り強い研究開発能力が求められるでしょう。また、同社の事業がグローバルに展開されていることから、国際的な視野を持ち、異文化理解とコミュニケーション能力を備えた人材も活躍の場が広がります。
3.2ミネベアミツミ株式会社
ミネベアミツミ株式会社(以下、ミネベアミツミ)は、長野県北佐久郡に本社を置く、長野県内売上高第2位の精密部品メーカーです。同社は、2017年に極小ベアリングやモーターの製造で強みを持つミネベア株式会社と、センサーや半導体を得意とするミツミ電機株式会社が統合して誕生しました。
この統合により、両社の持つ技術を組み合わせた新たな製品の開発が可能となり、幅広い製品群と高い技術力がミネベアミツミの大きな強みとなっています。半導体関連事業においては、光や音、温度などのアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ半導体の分野に特に強みを持っています。
これらのアナログ半導体は、自動車、産業機器、家電、モバイル機器など、さまざまな分野で不可欠な部品となっています。ミネベアミツミは、これらのアナログ半導体の高精度化、小型化、低消費電力化に取り組むとともに、センサーやモーターなどの他のコアコンポーネントとの組み合わせによるシステムソリューションの提供にも力を入れています。勤務地は、本社のある長野県北佐久郡(軽井沢の所在地として有名)のほか、長野県内の他の地域や群馬県、静岡県、神奈川県、鳥取県など全国各地に工場・事業所を展開しているため、長野県内での勤務を希望する場合は、応募時に勤務地を確認することが重要です。
ミネベアミツミは、M&Aを通じて事業領域を拡大し、グローバルに事業展開を図っています。例えば、2023年4月には、アナログ半導体メーカーのABLICInc.の全株式を取得し、MinebeaMitsumiグループのコア事業であるアナログ半導体事業の成長を牽引することを明らかにしています。また、2023年11月には、日立製作所の子会社である日立パワーデバイス株式会社の全株式を取得し、パワー半導体事業への参入を強化しています。
さらに、2021年にはオムロン株式会社の半導体/MEMS事業を譲り受け、MEMSセンサーの開発・製造能力を強化しています。これらの戦略的なM&Aにより、ミネベアミツミはアナログ半導体、パワー半導体、MEMSセンサーなど、半導体関連の幅広い分野で存在感を高めています。
3.3新光電気工業株式会社
新光電気工業株式会社(ShinkoElectricIndustriesCo.,Ltd.)は、長野県長野市に本社を置く電子部品メーカーであり、半導体パッケージの製造を主力事業としています。同社の半導体パッケージの市場シェアは、岐阜県に本社を置くイビデンに次いで世界第2位の規模を誇ります。主要な顧客としては、アメリカの大手半導体メーカーであるインテル(Intel)やAMD(AdvancedMicroDevices)などが挙げられ、特に近年のコロナ禍においてもこれらの顧客からの需要が堅調に伸び、売上を大きく伸ばしています。新光電気工業は、元々富士通の子会社でしたが、2023年12月に政府系ファンドであるジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIC)に売却され、上場廃止となりました。
半導体パッケージとは、半導体チップ(ICチップ)を外部の回路と電気的に接続したり、物理的な衝撃や熱、埃などから保護するための部品であり、半導体デバイスの性能や信頼性を確保する上で非常に重要な役割を果たします。新光電気工業は、この半導体パッケージの設計・開発・製造において長年の技術と経験を有しており、特に高密度実装技術や放熱技術など、先進的なパッケージングソリューションの提供に注力しています。主な勤務地は、長野市内の工場や開発拠点が中心ですが、一部の事業所は新潟県にもあります。
世界的な半導体需要の高まりとともに、半導体パッケージの重要性も増しており、新光電気工業はその中核を担う企業として、さらなる技術革新と生産能力の拡充に取り組んでいます。MordorIntelligenceのレポートによれば、新光電気工業はICパッケージ市場の主要プレーヤーの一つとして挙げられており、ValuatesReportsのレポートでも、半導体先進パッケージング材料市場における企業プロファイルの一つとして紹介されています。MarketsandMarketsのレポートでも、同社は半導体およびICパッケージング材料市場の主要企業として認識されています。これらの市場分析レポートは、新光電気工業が半導体パッケージング分野で世界的に重要な地位を占めていることを示しています。
3.4アピックヤマダ株式会社(現:ヤマハロボティクス株式会社)
アピックヤマダ株式会社(現:ヤマハロボティクス株式会社の一部門)は、長野県千曲市に本社および吉野工場を置く、半導体製造装置のメーカーです。同社は特に半導体製造の後工程(アセンブリ工程)に強みを持ち、具体的にはモールド装置(樹脂封止装置)やリード加工装置(リードフレームの切断・曲げ加工装置)などを製造しています。
これらの装置は、半導体チップをパッケージングする際に重要な役割を果たします。2019年には、ヤマハ発動機株式会社、新川株式会社、アピックヤマダ株式会社の3社が事業統合を行い、ヤマハロボティクスホールディングス株式会社が発足し、アピックヤマダはその傘下に入りました。
この統合により、半導体製造装置の前工程から後工程までの一貫したソリューション提供が可能となり、競争力の強化が図られています。アピックヤマダの勤務地は、長野県千曲市にある本社および吉野工場が中心です。同社は、240円から370円という低価格で利用できる社員食堂や、ヤマハグループの福利厚生・優待制度、有給休暇の消化率が80%を超えるなど、働きやすい環境が整っていることも魅力の一つです。アピックヤマダは、1950年に山田製作所として創業し、1969年には日本で初めて半導体用トランスファーモールド金型の製造・販売を開始するなど、長年にわたり半導体のバックエンドプロセスに関わる装置と金型を開発・製造・販売してきました。
その後、1993年にアピックヤマダ株式会社に社名変更し、2019年のヤマハロボティクスホールディングスへの統合を経て、現在に至っています。同社の主要な事業は、半導体組立装置(モールド装置、リード加工機、モールド金型、テストハンドラ、その他の自動化装置)と電子部品(リードフレーム、LEDプリモールド基板(LPS)、電子通信部品)の製造・販売です。APICYAMADACORPORATIONとしての情報では、半導体製造装置(モールド装置、自動化装置)、金型、精密部品の設計、開発、製造,販売,アフターサービスを事業内容としており、主要製品にはモールドシステム、トリム&フォームシステム、精密製品などが挙げられています。
従業員数は201-500名で、特にモールドツール&モールド装置、パッケージシングル化システム、トリム&フォームシステム、精密金型セットに特化しています。RocketReachのデータでは、収益は1億4840万ドル、従業員数は15名(RocketReach上では8名)とされていますが、こちらは情報源によって差異があるようです。同社は、独自の金型設計・製造技術を基盤に、半導体産業に精密機械製品を供給することで貢献することを目指しています。
3.5樫山工業株式会社
樫山工業株式会社は、長野県佐久市に本社を置く、半導体製造装置に使用されるドライ真空ポンプを開発・製造するメーカーです。同社は真空技術に強みを持ち、その技術力はテレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」でも取り上げられたことがあります。
ドライ真空ポンプは、半導体の製造プロセスにおいて、クリーンな真空環境を作り出すために不可欠な装置です。半導体製造では、微細な埃や不純物が製品の品質に大きな影響を与えるため、真空状態を維持することが重要です。樫山工業は、このような半導体製造の根幹を支える重要な装置を提供しています。
勤務地は、本社のある長野県佐久市が中心となります。樫山工業は、真空機器事業のほかに、スキービジネス事業も行っており、スキー場の設備・機器の開発や、企画・運営なども手掛けているユニークな企業です。半導体産業における真空技術は、微細化が進むにつれてますます重要性を増しており、より高性能で信頼性の高い真空ポンプが求められています。樫山工業は、こうした市場のニーズに応えるべく、技術開発に力を入れています。
ドライ真空ポンプは、従来の油回転式真空ポンプと比べて、オイルミストによる汚染がなく、メンテナンスが容易であるなどの利点があり、半導体製造プロセスにおいて主流となっています。樫山工業は、このドライ真空ポンプの技術をさらに発展させ、半導体産業の発展に貢献しています。
3.6長野電子工業株式会社
長野電子工業株式会社は、長野県千曲市に本社工場および千曲工場を置く、シリコンウェハーの精密加工を行うメーカーです。同社は、シリコンウェハーで世界シェアトップを誇る信越化学工業株式会社と、研磨装置の製造に強みを持つ不二越機械工業株式会社の共同出資により設立されました。
シリコンウェハーは、半導体チップの基板となるもので、その品質と精度が半導体デバイスの性能を左右するため、非常に重要な部品です。長野電子工業は、このシリコンウェハーの研削、研磨、洗浄などの精密加工を専門に行っています。半導体デバイスの微細化・高集積化が進むにつれ、シリコンウェハーの平坦度や表面粗さなどの精度要求はますます厳しくなっており、高度な加工技術が求められています。長野電子工業は、出資元である信越化学工業の高品質なシリコンウェハーと、不二越機械工業の優れた研磨装置の技術を活かし、高精度なウェハー加工サービスを提供しています。勤務地は、長野県千曲市にある本社工場と千曲工場が中心です。
長野電子工業は、高純度シリコン半導体ウェハーの厚さや表面平坦度を効率的に測定する方法に関する特許を出願しています。この特許は、複数の光電センサーを使用してウェハー表面の複数点をスキャンし、基準面からの距離を電気信号に変換して厚さのばらつきを検出する技術です。これは、長野電子工業がシリコンウェハーの精密加工だけでなく、その品質管理技術にも注力していることを示しています。半導体産業において、高品質なシリコンウェハーの安定供給は非常に重要であり、長野電子工業はその一翼を担う企業として、日本の半導体産業を支えています。
3.7富士電機パワーセミコンダクタ株式会社
富士電機パワーセミコンダクタ株式会社は、富士電機グループの一員として、パワー半導体の開発・製造を担う企業です。パワー半導体は、電力の変換や制御を行う半導体デバイスのことで、省エネルギー化が進む現代社会において、自動車(特にEV/HEV)、産業機器、再生可能エネルギーシステム、家電製品など、幅広い分野で重要な役割を果たしています。富士電機は、IGBT(InsulatedGateBipolarTransistor)やダイオードなどのシリコン(Si)ベースのパワー半導体に加えて、次世代パワー半導体材料であるシリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)を用いたデバイスの開発にも力を入れています。
富士電機の半導体事業戦略(FY2025)によれば、自動車分野ではSiCデバイスの採用比率をFY2024の4%からFY2025には11%に引き上げる計画であり、産業用IGBTモジュールでは第7世代および第8世代のモジュールの販売比率をFY2024の47%からFY2025には53%に増加させる目標を掲げています。また、前工程ではSiCデバイスの生産能力を強化し、第8世代IGBTの量産を需要に基づいて行うとともに、後工程では新しいコンパクトな自動車用RC-IGBTモジュールの量産と、新しいSiCモジュールの量産準備を進めています。
さらに、第3世代SiC-MOSFETや第8世代IGBTの開発を加速し、自動車用および産業用(大容量)のIGBTやSiCモジュールの開発・量産に取り組むほか、8インチSiCデバイスの技術開発も進めています。これらの取り組みにより、富士電機はパワー半導体市場での競争力強化とシェア拡大を目指しています。同社は、IGBTモジュールの世界市場シェアで第3位を誇り、多くの国内外の電動車両メーカーにRC-IGBTを納入している実績を持っています。また、最先端技術を駆使したトレンチ型SiC-MOSFETでは、業界トップクラスのオン抵抗性能と低いばらつきを実現し、顧客の設備に最適な設計を可能にしています。富士電機は、複数の生産拠点と設計・販売センターをグローバルに展開し、世界中の顧客をサポートしています。長野県内にも関連する事業所や研究開発拠点が存在する可能性があり、地域の半導体産業を支える一翼を担っています。
3.8ディスコ株式会社
ディスコ株式会社は、長野県茅野市に長野事業所(茅野工場)を構える、半導体製造装置および精密加工ツールの世界的リーディングカンパニーである。同社の主力製品は、半導体ウェーハを個々のチップに分割する「ダイシングソー」や、ウェーハを薄く研磨する「グラインダ」、そして表面を平滑化する「ポリッシャ」など、半導体製造の後工程(バックエンド)で使用される精密加工装置である。
これらの装置は、半導体チップの微細化や高集積化が進む中で、ますます高い精度と信頼性が求められており、ディスコはその要求に応えるべく、ナノレベルの加工精度を実現する技術を有している。また、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった新素材に対応した加工技術にも強みを持ち、特にEV(電気自動車)や再生可能エネルギー分野で需要が高まるSiCパワー半導体の製造プロセスにおいて、重要な役割を担っている。
ディスコの市場シェアは非常に高く、ダイシングソーでは世界の約70〜80%、グラインダでも約60%のシェアを占めると言われており、この分野では圧倒的な競争力を誇っている。この高いシェアは、単に装置の性能だけでなく、装置と消耗品である精密加工ツール(ブレードや研削ホイールなど)をセットで提供し、さらに保守・研磨再生サービスまでを含めた「複合収益モデル」による顧客ロックイン戦略にも支えられている。同社は主要な半導体メーカーや後工程請負企業(OSAT)であるTSMC、Samsung、Sony、ASE、Amkorなどを主要顧客としており、台湾、韓国、中国、米国、欧州、シンガポールなど世界各地に販売・サービス拠点を展開している。
長野事業所は、広島に次ぐ第2の生産拠点として2018年4月に設立され、2021年には新工場も稼働開始し、生産能力の強化を図っている。ディスコは、高い技術力と強固なビジネスモデルにより、営業利益率が36%を超えるなど、極めて高い収益性を維持している半導体装置メーカーとして知られている。
今後の戦略としては、2.5D/3Dパッケージ向けの装置(裏面加工・TSV加工など)の強化、新素材(特にSiC系のEV用デバイス)への対応力向上、装置の自動化・AI制御による歩留まり向上支援、そして環境対応・省資源設計(水・電力消費の抑制)などが掲げられている。AI需要の高まりや自動車の電子化による半導体需要の拡大は、ディスコにとって追い風となっており、同社はこれらの成長分野に対応するため、研究開発を強化し続けている。
例えば、「羽田R&D」では次世代SiC市場を切り拓くための研究が進められており、独自のKABRAプロセスなどの開発が行われている。また、顧客との緊密な関係構築も重視しており、無償のテストカットサービスを提供するなど、顧客の特定の素材やプロセスに応じた最適な加工条件を見つけるための支援を行っている。このように、ディスコは半導体産業のバックエンドプロセスにおいて不可欠な存在であり、その技術力と市場支配力により、今後も持続的な成長が期待される企業である。
3.9テセック株式会社
テセック株式会社は、長野県伊那市に工場を構える企業で、半導体検査装置の製造を手掛けています。半導体の製造プロセスにおいて、完成したチップが正常に動作するかどうかを確認する検査工程は非常に重要です。不良品を早期に発見し、出荷を防ぐことで、製品の品質と信頼性を確保することができます。
テセックは、このような半導体の品質保証に貢献する検査装置を開発・製造しています。具体的な製品としては、DSHO(接触不良検査装置)や村级検査装置などが挙げられます。DSHOは、半導体チップの電極部分と外部回路との接続が正常に行われているかを検査する装置であり、接触不良はデバイスの動作不良の原因となります。
検査装置は、個々のチップ(ダイ)の電気的特性を検査する装置で、性能や機能を確認します。これらの装置は、高精度な画像処理技術や電気的測定技術を駆使しており、微細化が進む半導体チップに対応するため、常に技術革新が求められています。
テセックは、長野県伊那市の工場を中心に、これらの検査装置の開発と生産を行っています。半導体産業は、5G、AI、IoT、自動運転などの技術革新により、今後も成長が続くと予想されており、それに伴い半導体検査装置の需要も拡大していくものと考えられます。
テセックは、こうした市場のニーズに応えるべく、高精度で高効率な検査装置の開発に取り組んでいくことが期待されます。今後の戦略としては、環境対応製品の開発や、海外市場への展開も視野に入れているようです。
3.10 TDK株式会社
TDK株式会社は、世界有数の電子部品メーカーであり、長野県内にも複数の生産拠点と研究開発拠点を有しています。同社の歴史は、1935年に世界で初めてフェライトの工業化に成功したことに始まり、以来、磁性材料技術をコアとして、電子部品の開発・製造を続けてきました。
半導体産業との関わりでは、半導体デバイスが搭載される電子機器に不可欠な受動部品やセンサーなどを提供しています。具体的な製品としては、積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)、インダクタ、コモンモードフィルタ、磁気センサー、温度センサー、圧力センサーなど、多岐にわたります。これらの部品は、半導体デバイスが正常に動作するための電源安定化、ノイズ除去、信号処理、環境感知など、さまざまな機能をサポートしています。
TDKの強みは、独自の材料技術とプロセス技術にあります。例えば、フェライト材料や積層技術、薄膜技術などは、小型化・高機能化が進む電子部品のニーズに応えるために重要な役割を果たしています。半導体パッケージ工程設計やウェハープロセスエンジニアの求人もあり、半導体製造プロセス自体にも関与していることが伺えます。
長野県内の拠点としては、佐久市の浅間工場や千曲工場などが知られており、これらの拠点では磁性材料や電子部品の研究開発・製造が行われています。TDKは、自動車、情報通信、産業機器、民生機器など、幅広い分野に製品を供給しており、半導体産業の発展とともに、その需要はますます高まっています。今後の戦略としては、IoTや自動車の電動化・自動運転化など、成長が期待される分野に向けた新製品の開発と、材料技術のさらなる進化に注力していくことが予想されます。
4.長野県半導体産業の展望と課題
4.1今後の成長分野と技術トレンド
長野県の半導体産業は、国内外の技術トレンドと密接に関連しながら、さらなる成長が期待されています。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の普及は、高性能な半導体デバイスやセンサーの需要を拡大させており、長野県に拠点を置く企業もこれらの分野に注力しています。
例えば、セイコーエプソンは水晶デバイスと半導体技術の融合により、IoTデバイス向けの超低消費電力技術を開発しています。ミネベアミツミもアナログ半導体やセンサーを通じて、IoTソリューションの提供を強化しています。自動車の電動化と自動運転技術も重要な成長分野です。
EV(電気自動車)やADAS(先進運転支援システム)には、パワー半導体や高信頼性センサー、高性能マイコンなど、多くの半導体デバイスが搭載されます。富士電機パワーセミコンダクタはSiCパワー半導体の開発に注力し、EV市場でのシェア拡大を目指しています。ディスコもSiCウェーハの加工技術を強化し、自動車向け半導体の製造を支援しています。
技術トレンドとしては、パワー半導体の進化が注目されます。SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といったワイドバンドギャップ半導体材料は、従来のシリコンに比べて高効率・高耐圧・高周波動作が可能であり、電力損失の削減に大きく貢献します。
長野県には、富士電機パワーセミコンダクタをはじめ、これらの新材料に対応した製品開発や製造に取り組む企業が存在します。また、先進パッケージング技術も重要なトレンドです。半導体チップの微細化が物理的限界に近づく中、複数のチップを高密度に集積するチップレット技術や、2.5D/3Dパッケージング技術が注目されています。新光電気工業は、こうした先進パッケージング技術の開発に力を入れています。
さらに、MEMS(MicroElectroMechanicalSystems)技術も、センサーやアクチュエータの小型化・高性能化に貢献しており、セイコーエプソンやミネベアミツミなどが関連技術を有しています。これらの技術トレンドに対応し、長野県の企業が持つ精密加工技術、材料技術、製造装置技術を活かすことで、さらなる産業発展が期待されます。
4.2産業発展に向けた取り組みと課題
長野県の半導体産業が持続的に発展していくためには、いくつかの取り組みと課題克服が必要です。まず、人材の確保と育成が重要な課題です。半導体産業は高度な技術を要するため、優秀なエンジニアや技術者の確保が不可欠です。長野県内の大学や高等専門学校との連携を強化し、地域で人材を育て、定着させる仕組みづくりが求められます。
例えば、アピックヤマダ(現:ヤマハロボティクス)は長野高専と共同で「アピックヤマダ未来技術研究室」を設置し、技術開発と人材育成に取り組んでいます。ディスコも社員の待遇改善や福利厚生の充実に力を入れ、優秀な人材の確保に努めています。
次に、研究開発投資の強化が挙げられます。技術革新のスピードが速い半導体産業では、常に新しい技術を開発し、競争力を維持する必要があります。企業単独での取り組みに加え、産学官連携による共同研究開発や、政府の支援策の活用も重要です。新光電気工業はJICの支援の下、中長期的な投資と技術開発を進めています。
また、サプライチェーンの強靭化も重要な取り組みです。地政学的リスクや自然災害などに備え、調達先の多様化や在庫管理の最適化、国内調達比率の向上などが求められます。長野県内に多様な半導体関連企業が集積している強みを活かし、地域内でのサプライチェーン構築を進めることも有効です。さらに、環境対応と持続可能性への取り組みも不可欠です。
半導体製造プロセスはエネルギーや水を多く消費するため、省エネ技術の導入や廃棄物の削減、グリーンな製造プロセスの開発が求められています。TDKは環境対策に積極的に取り組んでいます。最後に、グローバル市場での競争力維持が課題です。
海外企業との競争が激化する中、長野県の企業は独自の技術力と品質で差別化を図る必要があります。海外市場への積極的な展開と、国際標準への対応も重要です。これらの課題に正面から取り組み、長野県の半導体産業が世界をリードし続けることが期待されます。
5.就職・転職活動に向けたアドバイス
5.1長野県で半導体業界を目指す求職者へのメッセージ
長野県で半導体業界を目指す皆さんへ。長野県は、日本の半導体産業を支える重要な拠点の一つであり、世界トップクラスの技術力を有する企業が数多く存在します。
セイコーエプソンの水晶デバイス、ディスコの精密加工装置、新光電気工業の半導体パッケージなど、それぞれの企業が特定の分野で卓越した技術を持ち、グローバルに活躍しています。これらの企業で働くことは、最先端の技術に触れ、世界を舞台に活躍できるチャンスです。長野県は、豊かな自然環境に恵まれ、生活しやすい地域でもあります。
多くの企業が長野県内に事業所を集中させており、地元での就業機会も豊富です。半導体業界は、AI、IoT、自動車の電動化など、今後も成長が期待される分野です。技術革新のスピードが速く、常に新しいことに挑戦できる環境です。長野県の半導体企業は、ものづくりに対する情熱と高い技術力を持った人材を求めています。あなたの持つ知識とスキルを活かし、長野県の半導体産業の発展に貢献してみませんか。地元で働きたい、半導体の最先端技術に携わりたい、そんな思いを持っている方にとって、長野県は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
5.2企業研究のポイント
長野県の半導体企業への就職・転職を考える際には、綿密な企業研究が欠かせません。まず、企業が半導体産業のどの分野で活動しているかを把握しましょう。
半導体デバイスそのものの設計・製造なのか、製造装置の開発なのか、材料の供給なのか、パッケージング技術なのか、それとも検査装置なのか。それぞれの分野で求められるスキルや知識は異なります。例えば、セイコーエプソンは水晶デバイスと半導体の両方を手がけ、ミネベアミツミはアナログ半導体に強みを持ちます。ディスコは精密加工装置、新光電気工業はパッケージング技術が専門です。次に、企業の技術力と主要製品を調べます。
世界シェアや特許取得状況、研究開発への投資額などから、その企業の競争力がわかります。例えば、ディスコのダイシングソーは世界シェア7-8割を誇ります。
さらに、企業の事業戦略と今後の展望も重要なポイントです。成長分野に注力しているか、新技術の開発に取り組んでいるか、M&Aなどによる事業拡大の計画はあるかなどを確認しましょう。富士電機パワーセミコンダクタはSiCパワー半導体に注力し、新光電気工業はJICの支援で先進パッケージング技術を強化しています。また、勤務地や働き方、企業文化もチェックしましょう。
長野県内での勤務が中心となる企業が多いですが、転勤の有無や福利厚生、社風などは企業によって異なります。アピックヤマダ(現:ヤマハロボティクス)は福利厚生が充実していると評判です。ミネベアミツミはグローバル企業として多様な国籍の社員が働いています。最後に、求める人物像とキャリアパスを確認しましょう。技術職だけでなく、営業、生産管理、品質管理など、様々な職種があります。自分がどのようなキャリアを築きたいのかを明確にし、それに合った企業を選ぶことが大切です。これらのポイントを押さえて企業研究を行うことで、より自分に合った企業を見つけることができるでしょう。
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