転職ノウハウ

転職ノウハウ

ここが知りたい!移住・転職

佐久穂町に移住を検討するための総合レポート

1.最初に

佐久穂町は、八ヶ岳や千曲川に近い自然環境、佐久市方面へのアクセス、比較的日照の多い内陸性気候を併せ持つ町です。日常生活に必要な店、町立病院、保育園、小中学校が町内にあり、車を使えば佐久市の商業・医療・雇用にもつながります。町立の施設一体型小中学校に加え、私立の大日向小学校と、2026年開校の大日向中等教育学校があることも特徴です。

一方で、「自然が豊かで、雪がそれほど多くない」という印象だけで決めるのは危険です。実際の暮らしでは、次の条件が満足度を大きく左右します。

  • 世帯ごとに日常的に使える車を確保できること
  • 佐久市内を含め、転居前に仕事や継続収入の見通しを立てること
  • 標高、日当たり、道路勾配、除雪、凍結、通勤経路を物件ごとに確認すること
  • 千曲川・支流の浸水想定と、山沿いの土砂災害警戒区域を住所単位で確認すること
  • 安価な中古住宅でも、断熱、配管、屋根、擁壁、接道、登記、上下水道まで調査すること
  • 産科や高度・専門医療、進学先、車を運転できなくなった後の生活まで考えること
  • 区・常会などの地域活動を「負担」だけでなく生活インフラの一部として理解すること

総合すると、佐久穂町は次のような人に向いています。

  • 佐久市・南佐久地域で働く人、または安定したリモート収入がある人
  • 車中心の生活を受け入れ、冬の冷え込みや路面凍結に対応できる人
  • 自然に近い子育て、小中一貫的な公教育、またはイエナプラン教育に関心がある家庭
  • 大型商業施設の近さより、静けさ、庭、山、農的な暮らしを重視する人
  • 地域の草刈り、防災、清掃、行事などに一定程度参加できる人

反対に、車なしで生活を完結させたい人、冬の厳しい寒さが苦手な人、賃貸住宅の選択肢を多く持ちたい人、高度医療や都市型サービスを日常的に必要とする人には、慎重な比較が必要です。


2.佐久穂町の基礎像

2-1.位置と地形

佐久穂町は長野県東部、南佐久郡の北部にあり、北は佐久市、西は茅野市、南は小海町・北相木村、東は群馬県側の山地に接しています。町の中央を千曲川、国道141号、JR小海線が南北に通り、国道299号が東西方向を結びます。町域は188.15平方キロメートルで、2005年3月20日に旧佐久町と旧八千穂村が合併して誕生しました。町役場付近の標高は約744メートルですが、居住地は概ね標高740~1,200メートルに広がり、八千穂高原などはさらに高標高です。したがって、同じ町内でも気温、積雪、日照、坂道、通勤時間が異なります。
出典:佐久穂町「位置・地勢」佐久穂町移住定住サイト「佐久穂町を知る」

2026年6月30日現在の町の公表値は、人口9,990人、4,305世帯です。人口規模が1万人を下回るため、町内で一通りの生活機能は利用できても、都市と同じ選択肢の多さはありません。買い物、専門医療、高校、職種によっては佐久市などを生活圏に含める前提が現実的です。
出典:佐久穂町公式ホームページ

2-2.エリア別に見た暮らし

町全体のイメージよりも、候補物件の生活圏を見極めることが重要です。実地調査では、概ね次のように考えると整理しやすくなります。

A.千曲川・国道141号沿いの中心生活圏

高野町、海瀬、羽黒下駅周辺などは、町役場、佐久穂町立千曲病院、スーパー、学校、駅へのアクセスを組み立てやすいエリアです。佐久市方面へ通勤する家庭や、子どもの送迎を減らしたい家庭に向きます。

ただし、川に近い低地は浸水想定を必ず確認し、国道沿いでは交通騒音、大型車、歩行時の安全、冬の出入口の除雪も確認する必要があります。

B.八千穂駅・畑・穂積・千代里方面

JR小海線、国道141号、中部横断自動車道の八千穂高原ICを利用しやすい場所があります。農地や集落景観が身近で、中心部へ車で移動しやすい住所なら、利便性と自然環境の均衡を取りやすいエリアです。

一方、山側へ入るほど標高と傾斜が増えます。農地に近い住宅では、農作業音、におい、薬剤散布、土ぼこり、早朝作業、用水路を生活環境として受け入れられるか確認します。

C.大日向・東側山間集落

静かな里山環境を得やすく、私立大日向小学校への関心から検討する家庭もあります。ただし、狭い生活道路、傾斜、土砂災害、携帯電波、光回線、上下水道、野生動物、冬の日照を個別に調べる必要があります。公共交通だけに依存する生活は難しくなります。

D.八千穂高原・別荘地周辺

白樺林、星空、スキー、登山など、自然環境の魅力が最も強い一方、常住の難易度も上がります。標高による寒さ、積雪と凍結、除雪範囲、私道管理、水道の冬季利用、通学・通勤、郵便・宅配、ゴミ出し、携帯電波、停電時の暖房を確認します。

町営の八千穂高原別荘地は、一般的な宅地所有とは異なる借地型です。土地使用料、管理料、水道料、建築期限などの条件があるため、永住用住宅として検討する場合は契約内容と冬季の実用性を特に慎重に確認します。
出典:佐久穂町「八千穂高原別荘地」

2-3.「町の中心から約10キロ圏内」の読み方

町の移住サイトでは、集落が中心部から概ね10キロ圏内にあると案内されています。しかし、移動時間は距離だけでは決まりません。山道、橋、踏切、積雪、凍結、工事、朝夕の交通、子どもの送迎を含めて判断します。地図上で近くても、冬は20分以上余計に見ておく方がよい住所があります。


3.交通と通勤

3-1.車は事実上の生活必需品です

町も移住案内で自家用車が必要であり、家庭によっては1人1台が現実的と説明しています。買い物、通勤、通院、保育園送迎、休日の移動を考えると、共働き世帯は2台必要になる場合が多いです。11月頃から3月頃まではスタッドレスタイヤを前提にし、標高の高い住所や急坂では四輪駆動、チェーン、寒冷地仕様も検討します。
出典:佐久穂町移住定住サイト「移住前に知っておくこと」

車の購入費だけでなく、次を家計に含めます。

  • 自動車保険、車検、税金、燃料、消耗品
  • スタッドレスタイヤと交換・保管費
  • 冬用ワイパー、解氷剤、スノーブラシ
  • 駐車場やカーポートの整備
  • 2台所有の場合の更新費
  • 佐久市への往復距離による燃料費と車両の消耗

3-2.佐久市方面への通勤

町の移住サイトは、車での目安として佐久市約20分、小海町約15分、御代田町・小諸市約35分、軽井沢町約50分、上田市約55分などを示しています。これは起点、目的地、時間帯、天候で大きく変わる目安です。候補物件から勤務先まで、平日の出勤時刻と帰宅時刻に実走することが欠かせません。
出典:佐久穂町移住定住サイト「しごと」

中部横断自動車道の佐久穂IC・八千穂高原ICを使える住所は、佐久市方面への移動に有利です。ただし、自宅からICまでの一般道、冬季の凍結、降雪時の速度低下を含めて評価します。

3-3.JR小海線

町内の主な駅は羽黒下駅、海瀬駅、八千穂駅です。小海線で佐久平駅へ出れば、北陸新幹線に乗り継げます。東京方面へは乗り継ぎがよければ約2時間圏という案内がありますが、自宅から駅まで、小海線の待ち時間、新幹線への乗り換え、駅前駐車を含めると総所要時間は長くなります。

小海線は通学や一部の通勤に使えますが、都市部の鉄道ほど本数は多くありません。2026年7月の時刻表にも早朝・日中・夕方の間隔があります。毎日利用する場合は、希望する列車の前後便、最終列車、遅延・運休時の代替手段まで確認します。
出典:JR東日本「小海線時刻表」

3-4.デマンド交通「げんでる号」

町内には、登録・予約制の乗合タクシー「げんでる号」があります。2026年7月時点の案内では、平日の8時から16時30分まで運行し、土日祝日、年末年始、お盆は運休です。12時台も運行しません。運賃は大人300円、子ども100円、未就学児無料などです。

便利な補完交通ですが、次の制約があります。

  • 事前登録と予約が必要です
  • 予約状況により希望時刻どおりにならない場合があります
  • 通勤・通学の固定便ではありません
  • 八千穂高原などの山間部、別荘地、農地には運行しない区域があります
  • 狭い道路では自宅前まで来られず、指定場所へ出る場合があります
  • 夜間、休日、緊急時の移動には使えません

したがって、「げんでる号があるから車を持たなくてよい」とは考えない方が安全です。
出典:佐久穂町「デマンド型乗合タクシー げんでる号」

通常のげんでる号が入れない地域の住民向けには、条件付きのタクシー利用助成があります。2025年6月から買い物利用も対象となり、月8回までなどの条件が示されていますが、対象住所と利用要件の確認が必要です。
出典:佐久穂町「交通空白地域タクシー利用助成」

3-5.東京との二拠点生活

週1回程度の東京出社なら検討可能ですが、毎日の新幹線通勤は時間・費用・冬季リスクが大きくなります。佐久平駅までの車、駐車場、小海線の接続、新幹線定期、帰宅時の最終接続を合算して判断します。「東京まで約2時間」という数字だけで契約しないことが大切です。


4.仕事と収入の現実

4-1.町内と広域の仕事

町の案内では、町内勤務と町外勤務がおおむね半々で、町外では佐久市への通勤が多いとされています。町内には農林業、食品、金型・製造、建設・土木、医療・福祉、保育・教育などの仕事がありますが、職種や給与水準を幅広く選ぶには佐久市を含む広域で探す方が現実的です。
出典:佐久穂町移住定住サイト「しごと」

求職時は、ハローワーク佐久、長野県の移住・就職相談、民間求人サイト、医療・福祉等の専門求人を併用します。求人票では給与だけでなく、次を確認します。

  • 冬季の始業時刻と通勤ルート
  • 交替勤務・夜勤時の路面状況
  • 通勤手当の上限
  • 自家用車通勤と駐車場
  • 転勤・勤務地変更の可能性
  • 試用期間と固定残業代
  • 子どもの行事や病気に対応できる休暇制度

相談窓口:長野労働局「ハローワーク一覧」

4-2.賃金水準と家計

長野県の地域別最低賃金は、2025年10月3日から時間額1,061円です。2026年度中に改定される可能性があるため、応募時点で最新額を確認します。最低賃金に近い仕事で車2台、寒冷地の暖房費、住宅修繕費を負担する家計は余裕が小さくなります。移住前に手取り収入と固定費を月単位で試算してください。
出典:長野労働局

4-3.リモートワーク

佐久穂町は静かな環境と首都圏へのアクセスを両立できますが、町内すべての住所で同じ通信品質が保証されるわけではありません。物件契約前に、住所を指定して次を確認します。

  • 光回線の提供可否、引き込み工事費、開通までの期間
  • 携帯電話各社の屋内電波
  • オンライン会議をした状態での上り・下り速度
  • 停電時の予備電源とモバイル回線
  • 家族が同時接続した場合の安定性
  • 仕事部屋の断熱、暖房、背景音

「光回線対応」と広告にあっても、引き込み前、工事待ち、前面道路までしか来ていない場合があります。内見時に実測し、業務停止時の代替場所も決めておくと安心です。

4-4.就農・半農半X

冷涼な気候を生かした農業に関心を持つ移住者もいますが、家庭菜園と生業としての農業は別物です。農地の権利、研修、機械、資材、販路、収穫期の労働、野生動物対策、農閑期収入を確認します。農地付き住宅も、農地を当然に売買・転用できるわけではありません。農業委員会や町の担当部署に、契約前に相談する必要があります。

4-5.移住前に仕事を決める順序

最も安全な順序は、次のとおりです。

  1. 継続可能な仕事または収入源を確保します。
  2. 勤務地と勤務時間から居住候補エリアを絞ります。
  3. 平日の実時間帯で通勤を試します。
  4. 車、保育、医療、家賃、暖房を含む家計を試算します。
  5. 試用期間やリモート勤務の条件を文書で確認してから転居します。

「住んでから仕事を探す」場合は、少なくとも6か月分、住宅購入を伴う場合は修繕予備費を含めてより厚い生活資金を確保する方が安全です。


5.住まい

5-1.賃貸住宅

町内の賃貸物件は、都市部ほど多くありません。町も、貸せる空き家が不足し、移住希望者の受け皿が十分でない課題を示しています。希望時期に合わせて物件が出るとは限らないため、佐久市南部や小海町を一時的な居住先として広域で探す方法もあります。
出典:佐久穂町「空き家を貸していただける方を募集」

賃貸内見では、家賃だけでなく次を確認します。

  • 暖房器具の種類と灯油タンク
  • 二重窓、断熱、結露、カビ
  • 水道管の凍結防止ヒーターと電気代
  • 駐車台数、除雪場所、屋根からの落雪
  • プロパンガス料金
  • インターネット回線
  • ゴミ集積所と当番
  • ペット、DIY、薪ストーブの可否
  • 退去時の原状回復

5-2.空き家・空き地バンク

町の空き家・空き地バンクには、売買・賃貸物件が掲載されます。2026年7月24日時点の掲載例には、売家200万円、400万円、1,000万円、賃貸月額7万円などがあります。ただし、これは募集価格の一例であり、相場の中央値ではありません。掲載状況は随時変わります。利用には登録が必要で、町は建物の状態を保証せず、契約にも直接関与しません。宅地建物取引業者の仲介と専門家の調査を前提にしてください。
出典:佐久穂町「空き家・空き地バンク」利用制度の案内

安価な物件には、改修費が購入費を大きく上回る場合があります。実際の掲載物件にも、古い建築年、給排水設備の不具合、改修必要箇所が示されています。価格ではなく「取得費+仲介・登記+改修+断熱+外構+当面の維持費」の総額で比べます。
参考:佐久穂町空き家バンク掲載例

5-3.中古住宅購入前の調査

購入申込や手付金の前に、建築士、土地家屋調査士、司法書士、宅地建物取引士などへ相談し、最低でも以下を調べます。

法的条件

  • 土地と建物の登記、所有者、抵当権
  • 境界、越境、未登記増築
  • 接道義務と再建築の可否
  • 農地・山林を含む場合の規制
  • 建築確認、用途地域、土砂災害特別警戒区域
  • 私道の持分、通行・掘削承諾、除雪負担

建物

  • 基礎、傾き、シロアリ、腐朽
  • 屋根、雨漏り、外壁、雨樋
  • 耐震性、断熱性、窓
  • 電気容量、配線、漏電
  • 給排水管、凍結破損
  • 暖房、煙突、灯油タンク
  • アスベストの可能性

土地・外構

  • 擁壁の安全性と所有区分
  • 谷・沢・用水路・崖との位置関係
  • 雪を置く場所と屋根からの落雪
  • 日照、風、倒木、湿気
  • 車の旋回、救急車・消防車の進入
  • 隣地の農作業と将来の土地利用

5-4.上下水道

町内には公共下水道区域、農業集落排水、合併処理浄化槽を使う区域があります。大日向、余地、八千穂高原などを含む一部地区は浄化槽対象です。簡易水道や地域管理の水道を利用する場所もあるため、物件ごとに確認します。
出典:佐久穂町「合併処理浄化槽設置事業補助金」

確認項目は、加入金、基本料金、名義変更、凍結防止、受水槽、井戸、浄化槽の保守点検・清掃・法定検査、将来の更新費です。地域水道では、共同作業や独自の負担金がある場合もあります。

5-5.空き家の片付け・改修・解体補助

町の空き家対策補助には、条件を満たす場合、家財等の処分費の2分の1・上限20万円、改修費の2分の1・上限50万円、解体費の2分の1・上限50万円があります。町内業者の利用、着工前申請、年度内完了、他制度との重複制限などがあります。契約や工事開始後では対象にならない可能性があります。
出典:佐久穂町「空き家対策事業補助金」

5-6.土地購入・住宅建築への補助

2025年4月1日から2028年3月31日までの制度として、条件を満たす住宅用地購入、新築、既存建物の解体に補助があります。

  • 一般の住宅用地購入:取得費の3分の1、上限100万円
  • 町分譲地の一部:上限300万円
  • 解体:対象経費の2分の1、上限50万円
  • 新築:対象経費の10分の1で、子育て・若者世帯は上限210万円、その他は上限180万円

制度には、町税滞納がないこと、一定期間の居住、町内業者、区・常会等への加入と地域活動への参加、着工前手続きなどの要件があります。各補助を単純に合算できるとは限らないため、土地契約・解体・着工の前に町へ相談します。
出典:佐久穂町「住宅用地取得・住宅新築等の助成」

5-7.雁明ニュータウン

町の分譲地「雁明ニュータウン」は、佐久穂IC、羽黒下駅、保育園、学校、千曲病院などへ比較的アクセスしやすい立地です。既存集落の中古住宅より建築条件を整理しやすい一方、土地費、建築費、外構、地盤、上下水道、金利を含む総額を比較します。分譲状況と価格は変わるため、最新の区画表で確認します。
出典:佐久穂町「雁明ニュータウン」

5-8.最も安全な住まいの決め方

初めて寒冷地・農山村へ移住する場合は、可能であれば町内または近隣で6~12か月賃貸生活をし、冬を経験してから購入する方法が安全です。賃貸が少ないため簡単ではありませんが、高額な修繕や立地ミスマッチを避ける価値があります。


6.移住・結婚・住宅に関する主な支援制度

6-1.UIJターン就業・創業移住支援

東京圏、愛知県、大阪府から一定の要件で移住し、就業、テレワーク、関係人口、創業などの条件を満たす人には、移住支援金の対象となる可能性があります。県の基本額は、単身最大60万円、2人以上世帯最大100万円で、18歳未満の世帯員に対する加算は市町村ごとに確認が必要です。

2026年度の佐久穂町の案内では申請期限が2026年12月28日で、10月10日以降の転入は当年度申請が難しい旨が示されています。転入前の居住地、在職、求人、テレワーク、関係人口、継続居住など詳細要件があるため、「移住すれば受け取れる給付金」ではありません。転入前に町へ事前相談してください。
出典:佐久穂町「UIJターン就業・創業移住支援事業」長野県「移住支援金」

6-2.結婚新生活支援

2026年度は、新婚世帯の住宅取得、リフォーム、賃借の初期費用、引越しなどを助成する制度があります。主な要件は、夫婦とも39歳以下、世帯所得500万円未満、町内居住、指定講座の受講などです。夫婦とも29歳以下の場合は上限60万円、それ以外は上限30万円です。対象外経費や過去の利用制限があります。
出典:佐久穂町「結婚新生活支援事業」

6-3.制度利用の注意点

  • 必ず申請前に相談します
  • 交付決定前の契約、購入、着工、支払いは避けます
  • 予算上限や受付期限があります
  • 国・県・町の補助を同じ経費に重複利用できない場合があります
  • 税滞納、居住年数、年齢、所得、町内業者などの条件があります
  • 将来転出すると返還を求められる制度があります

支援金を前提に資金計画を組まず、受給できれば予備費が増えるという位置づけが堅実です。


7.生活費の目安

以下は公的統計ではなく、住居費、車、寒冷地の暖房などを考慮した移住検討用の概算です。住宅、通勤距離、ローン、子どもの年齢、車種で大きく変わります。

世帯月額の概算主な前提
単身・車1台15.5万~25万円家賃5万~8.5万円、通勤距離は中程度
夫婦・車2台24万~38.5万円家賃6万~10.5万円、共働きを想定
4人家族・車2台32万~50.5万円家賃6.5万~13万円、教育費は公立中心

概算に含める主な項目は次のとおりです。

項目単身夫婦4人家族
住居5万~8.5万円6万~10.5万円6.5万~13万円
光熱・暖房・水道1.8万~3.5万円2.5万~4.5万円3万~5.5万円
食費3.5万~5.5万円5.5万~8万円7.5万~11万円
車関連2.5万~5万円5万~9万円5万~10万円
通信・保険・日用品・教育等2.7万~5.5万円5万~6.5万円10万~11万円以上

別に用意したい費用があります。

  • スタッドレスタイヤ:車種により1台分で数万円から十数万円
  • 中古住宅の緊急修繕費
  • 灯油タンクへのまとめ買い
  • 水道管凍結、給湯器故障への予備費
  • 浄化槽や地域水道の維持費
  • 除雪機、薪ストーブ、カーポートなどの設備費
  • 新幹線、佐久平駅駐車場、長距離通勤の費用

中古住宅を現金で安く取得できても、断熱改修や設備更新により月々の家賃以上の負担になることがあります。5年分の総住居費で賃貸と購入を比較すると判断しやすくなります。


8.買い物と日常生活

国道141号沿いを中心に、スーパー、農産物直売、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニなどがあります。例として、ツルヤ佐久穂店は高野町のショッピングパーク内にあり、2026年7月時点の案内は9時30分~20時、駐車場322台です。営業時間は変更される場合があります。
出典:ツルヤ「佐久穂店」

一般的な食料品、日用品、灯油、園芸・農作業用品は町内で調達できますが、衣料品、家電、専門店、大型商業施設は佐久市、特に佐久平周辺を利用する機会が増えます。町の中心部から佐久平方面は車でおおむね20~30分程度を見込みますが、住所と混雑で変わります。

生活上の注意点は次のとおりです。

  • 山間部では「店まで10分」ではなく、冬の往復時間で考えます
  • 生鮮品や薬を切らさないよう、週単位で買い物を組みます
  • ネット通販は便利ですが、山間部では配送条件や冬の遅延を確認します
  • 灯油配達の対象、最低数量、支払方法を確認します
  • ゴミの分別、指定袋、集積所、当番を転居前に聞きます

町立図書館は生涯学習館「花の郷・茂来館」内にあり、読書、調べ物、子どもの利用場所として役立ちます。開館日・時間は行事や年度で確認してください。
出典:佐久穂町「佐久穂町図書館」


9.医療と健康

9-1.町立千曲病院

町内には佐久穂町立千曲病院があり、内科、外科、整形外科、小児科、眼科、皮膚科、泌尿器科など複数診療科を掲げています。79床の地域病院で、日常診療、入院、地域医療の拠点となります。診療科ごとの曜日、予約、休診は変わるため受診前に確認します。
出典:佐久穂町立千曲病院長野県国民健康保険団体連合会「千曲病院」

2026年7月時点の一般的な受付案内は、平日午前8時30分~11時30分、午後1時30分~4時30分、第1・第3・第5土曜日の午前です。ただし、診療科ごとに異なります。夜間・休日の急病時は、消防・救急相談、当番医、佐久市の医療機関を含めて確認してください。

9-2.高度医療・専門医療・出産

高度急性期医療や専門診療は、佐久市の佐久医療センター、佐久総合病院などを利用する場合があります。千曲病院には産婦人科が掲げられていないため、妊娠・出産を予定する家庭は、分娩施設、妊婦健診、夜間の移動時間、冬の道路、上の子の預け先を妊娠前または早期に確認します。
参考:佐久医療センター「産科」

持病がある人は、候補物件から必要な医療機関まで実走し、以下を確認します。

  • 紹介状と予約待ち
  • 夜間・休日の受診先
  • 透析、化学療法、リハビリなどの通院頻度
  • 冬の運転ができない日の代替交通
  • 処方薬を扱う薬局
  • 在宅医療・訪問看護の対応地域

9-3.子どもの医療費

町の福祉医療費給付制度は、乳幼児から18歳到達後最初の3月31日までの子どもを所得制限なしで対象としています。医療機関でいったん支払い、1か月・1医療機関・1診療科当たり500円の自己負担を差し引いて後日給付する仕組みが基本です。県外受診や一部費用は手続きが異なり、保険外診療、入院時食事代などは対象外です。
出典:佐久穂町「福祉医療費給付制度」

9-4.老後の移動

元気な間は車で便利でも、運転をやめた後は生活条件が変わります。病院、スーパー、家族、げんでる号の乗降地点に近い住所は、長期定住に有利です。高齢期まで住む予定なら、階段、雪かき、庭、薪、浄化槽、通院を自分たちだけで維持できるかを考えます。


10.子育て・保育・教育

10-1.保育園

町内には町立の栄保育園、海瀬保育園、八千穂保育園と、私立の認定こども園ちいろばの杜があります。2026年度の募集では、転入予定者が町立保育園への仮申込をできる案内があります。年度途中入園も申請できますが、希望園・希望時期に必ず入れるとは限りません。転居日、就労証明、慣らし保育、延長時間を早めに相談します。
出典:佐久穂町「令和8年度保育園等入園申込み」

町立3園は、信州型自然保育の認定を受けています。移住サイトには待機児童ゼロとの案内がありますが、これは将来の入園を保証するものではありません。希望園の空きと保育士体制を申請時に確認します。
出典:佐久穂町移住定住サイト「子育て」

2026年度から、保育園等に通っていない生後6か月から満3歳未満の子どもを対象に「こども誰でも通園制度」が実施されています。利用時間や予約枠に制限があるため、定期保育の代替ではありません。
出典:佐久穂町「こども誰でも通園制度」

10-2.病児・病後児保育

町には病児・病後児保育の案内があり、平日8時~18時、施設ごとに1日最大4人などの条件が示されています。事前登録、医師の連絡票、予約、利用料が必要です。満員や症状により利用できない場合もあるため、祖父母や夫婦の休暇を含む第2の対応策も用意します。
出典:佐久穂町「病児・病後児保育」

10-3.町立小中学校

町立佐久穂小学校・佐久穂中学校は海瀬にあり、2015年開校の施設一体型小中学校です。小中の連携、地域学習、英語教育、キャリア教育などが特色として示されています。児童生徒には1人1台端末が整備されています。
出典:佐久穂町「佐久穂小・中学校」佐久穂町「教育の特色」GIGAスクール構想

町内の町立校が集約されているため、転居先によってはスクールバスや送迎が生活の一部になります。放課後活動、部活動、長期休暇、悪天候時、保護者会の移動を確認します。

10-4.私立大日向小学校・大日向中等教育学校

町内にはイエナプラン教育を実践する私立大日向小学校があります。2019年に開校し、異年齢学級や対話、主体的な学びに関心を持つ家庭から注目されています。2026年4月には、私立大日向中等教育学校が高野町に開校しました。中学校・高校に相当する6年制の中等教育学校です。
出典:学校法人茂来学園大日向中等教育学校「学校概要」

移住判断では、次を明確にします。

  • 私立であり、入学選考と定員があります
  • 町へ移住しても入学が保証されるわけではありません
  • 授業料、入学金、教材、給食、交通等の費用があります
  • 教育理念を保護者と子どもが理解して選ぶ必要があります
  • 学校への通学方法と冬季の送迎を確認します
  • 転校や進路変更時の選択肢も考えます

学校を主目的に移住する場合は、入学見通しが確定する前に住宅を購入しない方が安全です。説明会、見学、保護者面談を経て、公立校との違いを家族で比較してください。

10-5.高校・大学進学

町内には一般的な県立高校がありません。中学校卒業後は、小海線などを利用して町外の高校へ通うか、私立中等教育学校などを選ぶことになります。希望校までの始発、帰宅便、部活動後の交通、駅までの送迎、定期代を具体的に確認します。

大学・専門学校進学では、多くの場合に町外生活や長距離通学が必要です。住宅費、仕送り、奨学金を中学生頃から家計計画へ入れると安心です。

10-6.子どもの居場所と相談

こどもセンター「さくほっこ」は、乳幼児から18歳未満と保護者が利用できる施設です。学童クラブは別途利用条件や料金があります。町には妊娠・出産・子育てを一体的に相談する「こども家庭センター」も整備されています。
出典:佐久穂町「こどもセンター・学童クラブ」佐久穂町「こども家庭センター」


11.気候・積雪・住宅性能

11-1.気温と日照

最寄りの気象庁観測点「佐久」は標高683メートルで、1991~2020年の平年値は、年平均気温10.9度、年間降水量964.0ミリ、年間日照時間2,146.9時間です。1月の平均気温はマイナス1.6度、平均最低気温はマイナス7.2度、8月の平均気温は23.7度です。
出典:気象庁「佐久 平年値」

この観測点は町役場付近より低く、八千穂高原や標高の高い集落の気候を直接表すものではありません。候補地が1,000メートルを超える場合は、佐久の数値より寒く、積雪や凍結期間も長いと見込む必要があります。

11-2.雪の量より寒さと凍結

町の案内では、通常の積雪は5~30センチ程度で、30センチを超える大雪は年1~2回程度と説明されています。ただし、年と地区により差があり、八千穂高原では条件が異なります。北信地域ほど恒常的な豪雪でなくても、強い放射冷却、ブラックアイスバーン、水道凍結、日陰の残雪が生活上の大きな課題です。
出典:佐久穂町移住定住サイト「佐久穂町を知る」

11-3.住宅で確認すること

  • 窓は単板か複層か、内窓を追加できるか
  • 床、天井、壁に断熱材があるか
  • 日中の日当たりと北側の凍結
  • 暖房が石油、薪、電気、ガスのどれか
  • 停電時に使える暖房があるか
  • 給湯器、水道管、浄化槽配管の凍結対策
  • 屋根雪の落下位置
  • 除雪車が通った後の玄関前の雪処理
  • 冬の暖房費実績

古い住宅では、暖房器具を増やすだけでなく、気密・断熱・換気を一体で改修した方が、結露と光熱費を抑えやすくなります。薪ストーブは魅力的ですが、煙突工事、薪の調達・乾燥・保管、火災保険、近隣への煙、毎日の管理が必要です。

11-4.夏

朝晩は比較的過ごしやすいものの、中心部では夏の日中が30度を超える日があります。高原以外は「エアコン不要」とは限りません。断熱性が低い住宅は屋根から熱が入り、夜も室温が下がりにくいことがあります。冷房設備、窓の日射遮蔽、虫対策も確認します。


12.災害・自然環境のリスク

12-1.洪水・土砂災害

佐久穂町のハザードマップは、想定最大規模の降雨を前提とした千曲川・支流の浸水想定区域、土砂災害警戒区域、避難所などを地区別に示しています。川沿いでは洪水、山際・沢沿いでは土石流・崖崩れを確認します。
出典:佐久穂町「ハザードマップ」

2019年の東日本台風では、町内で河川氾濫、浸水、土砂災害、橋の崩落など大きな被害が生じ、断水も発生しました。「災害が少ない町」という一般的な印象に頼らず、実際の被災履歴を確認する必要があります。
出典:佐久穂町「令和元年東日本台風の記録」災害時の断水情報

物件ごとに確認する項目は次のとおりです。

  • ハザードマップ上の浸水深
  • 土砂災害警戒区域・特別警戒区域
  • 2019年や過去の実際の浸水・孤立
  • 橋が使えない場合の代替経路
  • 雨水が敷地へ流れ込む地形
  • 擁壁、側溝、暗渠、沢
  • 避難所までの夜間・積雪時の経路
  • 火災保険・水災補償の加入可否と保険料

12-2.地震

中古住宅では、建築年だけでなく耐震診断、基礎、増改築履歴、屋根重量を確認します。崖、盛土、古い石積み擁壁がある場合は、建物と土地を別々に評価します。大きな家具、灯油タンク、薪棚、給湯器の固定も必要です。

12-3.森林火災

内陸で乾燥し、風が強い時期は森林火災への注意が必要です。町も2026年に林野火災への警戒を呼びかけています。山林に接する住宅では、落ち葉や枯れ草の除去、薪や燃料の置き場、消防車の進入、水利、火災保険を確認します。
出典:佐久穂町「林野火災への警戒」

12-4.クマ、シカ、イノシシ等

町は2026年6月にもクマへの注意情報を掲載しています。山際だけでなく、河川や農地を通じて集落近くへ出る可能性があります。生ゴミ、果樹、ペットフード、コンポストを屋外に放置せず、草刈り、電気柵、鈴やラジオなど地域の方法に従います。家庭菜園ではシカ、イノシシ、小動物による被害対策も必要です。
出典:佐久穂町「クマ出没注意」

12-5.停電・断水への備え

寒冷地では停電が暖房停止、水道凍結、通信停止につながります。最低3日、山間部ではより長い備蓄を想定し、飲料水、携帯トイレ、食料、灯り、モバイル電源、防寒具、現金、車の燃料を準備します。井戸や浄化槽も電気がなければ使えない場合があります。


13.地域コミュニティ

町内には58の行政区、107の常会などがあり、その下に近隣組織があります。地域によって、草刈り、道路や水路の清掃、雪かき、ゴミ集積所、防災訓練、祭りなどへの参加があります。区費は町の案内では年数千円程度の例が示されていますが、実際の金額と作業は地区ごとに異なります。
出典:佐久穂町移住定住サイト「移住前に知っておくこと」

新築等の町補助には、区・常会等への加入と地域活動への参加が要件となる制度もあります。加入を形式的なものと考えず、購入前に区長、常会長、隣人へ次を質問します。

  • 区費、常会費、神社・公民館・水道等の負担金
  • 年間の共同作業回数と欠席負担
  • ゴミ集積所の場所と当番
  • 除雪の分担
  • 消防団、祭り、役員の考え方
  • 空き家期間が長かった物件への認識
  • ペット、薪ストーブ、民泊、在宅事業への地域の考え方

地域参加は負担だけではありません。災害時、積雪時、子育て、道具の貸し借り、地元業者の紹介など、行政サービスだけでは届かない助け合いにつながります。無理に親密になる必要はありませんが、挨拶、約束、作業参加を継続できることが大切です。


14.余暇・自然・文化

佐久穂町は、八千穂高原の白樺林、駒出池、北八ヶ岳、古谷渓谷、茂来山、千曲川など、自然に近い暮らしが魅力です。登山、キャンプ、スキー、釣り、星空観察、写真、家庭菜園などを日常に取り入れやすい環境です。

ただし、観光で訪れる自然と、通勤・通学・住宅維持を伴う生活は異なります。次の負担も含めて評価します。

  • 草刈り、落ち葉、虫、泥
  • 庭木と倒木
  • 野生動物
  • 農薬・農機の音
  • 冬季閉鎖や凍結
  • レジャー客による季節交通
  • 山岳救助や事故への備え

自然を「見る対象」ではなく「管理を伴う生活環境」として受け入れられる人ほど満足しやすい町です。


15.世帯タイプ別の評価

15-1.単身会社員

佐久市方面の勤務先が決まり、車を保有できる場合は現実的です。町内賃貸の少なさと、夜間の飲食・娯楽の選択肢の少なさが課題です。初年度は購入せず、通勤しやすい賃貸を優先すると安全です。

15-2.共働き夫婦

車2台の維持費と、家事・送迎の分担が重要です。勤務先が別方向の場合は、佐久穂ICや国道141号への出やすさを優先します。将来子どもを持つ予定なら、産科、保育園、病児保育、夫婦どちらが急な呼び出しに対応するかを先に決めます。

15-3.子育て家庭

自然保育、施設一体型の町立小中学校、私立イエナプラン校という選択肢は大きな魅力です。一方、高校以降の通学、習い事、送迎、冬の移動、子どもの医療を具体化する必要があります。学校を理由に移住する場合は、入学・転校手続きと住居契約の順序を慎重に組みます。

15-4.リモートワーカー

静かな仕事環境を作れますが、回線、停電、暖房が業務継続の条件です。住所別の通信実測、予備回線、停電時の電源、オンライン会議ができる代替場所を用意します。完全在宅でも、車は買い物・通院・家族の移動に必要です。

15-5.シニア移住

庭、畑、自然を楽しめますが、運転、雪かき、通院、住宅管理の負担は年齢とともに増えます。平屋、病院・スーパーに近い中心生活圏、小さな敷地、公共交通の対象住所を優先し、子どもや支援者との距離を確認します。山間の大型古民家は、老後の管理負担が大きくなりやすいです。

15-6.二拠点生活

東京との往来は可能ですが、留守宅の凍結、漏水、除雪、防犯、草刈りが課題です。冬季も定期的に管理できる人、管理を委託できる人に向きます。別荘地は維持契約と常住条件、一般住宅は地域活動と空き家管理を確認します。


16.移住の実行手順

第1段階:机上調査

  1. 世帯の必須条件と妥協条件を分けます。
  2. 手取り収入、車、暖房、教育、修繕を含む月次家計を作ります。
  3. 勤務先またはリモート勤務条件を確定します。
  4. 必要な診療科、保育、学校を確認します。
  5. ハザードマップ上で候補外にする区域を決めます。

第2段階:相談

町の移住相談窓口に、家族構成、仕事、希望時期、賃貸・購入、学校、車の有無を伝えます。補助制度を利用したい場合は、転入・契約・着工前に相談します。空き家バンクだけでなく、地元不動産業者、近隣市町村の賃貸も並行して探します。

第3段階:平日の現地確認

観光日程ではなく、平日に以下を試します。

  • 朝の通勤
  • 保育園・学校への送迎
  • スーパーと病院
  • 携帯電波と回線速度
  • 夕方以降の道路と照明
  • ゴミ集積所
  • 雨の日の排水
  • 近隣の生活音

中心部、八千穂方面、大日向など複数エリアを比較すると、町内差が分かります。

第4段階:冬の試住

可能であれば1~2月に2泊以上し、早朝と夜間に候補地を訪れます。雪の量だけでなく、次を見ます。

  • 玄関・駐車場・生活道路の日陰
  • 坂道と橋の凍結
  • 室温、結露、暖房音
  • 水道凍結防止
  • 朝の除雪時間
  • 車の始動、窓の解氷
  • 通勤・通学の余裕時間

第5段階:契約前調査

賃貸は重要事項説明と冬季設備、購入は建物インスペクション、境界、接道、登記、ハザード、上下水道、地域費用を確認します。口頭説明は契約書、特約、設備表、告知書に反映してもらいます。

第6段階:転居後

早めに隣接世帯、区長・常会長へ挨拶し、ゴミ、防災、除雪、行事を確認します。移住直後は、車の冬装備、医療機関の登録、避難経路、備蓄、子どもの居場所を優先して整えます。


17.物件内見チェックリスト

立地

  • 佐久穂IC・八千穂高原IC・国道141号までの実時間を測りました
  • 平日朝夕と雪・雨の日を想定しました
  • 洪水浸水深、土砂災害、過去の被災を確認しました
  • 橋や一本道が不通でも代替経路があります
  • スーパー、病院、保育園、学校、駅まで実走しました
  • 冬の日照と道路勾配を確認しました

土地・権利

  • 境界標と測量図が一致します
  • 越境、未登記、抵当権を確認しました
  • 公道への接道と再建築可否を確認しました
  • 私道持分、通行、掘削、除雪を確認しました
  • 擁壁、崖、沢、用水路を専門家が確認しました

建物

  • 建築士のインスペクションを実施しました
  • 耐震、基礎、傾き、雨漏り、シロアリを確認しました
  • 断熱、窓、結露、カビを確認しました
  • 屋根雪と落雪位置を確認しました
  • 電気容量、給湯、暖房、配管を確認しました

生活インフラ

  • 水道の種類、加入金、凍結対策を確認しました
  • 下水道・農業集落排水・浄化槽の別を確認しました
  • 光回線の工事可否と携帯電波を実測しました
  • ゴミ集積所、分別、当番を確認しました
  • 灯油・LPガスの契約と料金を確認しました

地域

  • 区・常会費と共同作業を聞きました
  • 除雪範囲と自己負担範囲を聞きました
  • 農作業音、薬剤散布、においを確認しました
  • 空き家になった経緯を可能な範囲で確認しました
  • 補助金の申請前要件を町へ確認しました

18.100点方式の比較表

複数物件を感覚だけで選ばないため、各項目を採点します。

評価項目配点主な評価内容
仕事・通勤20平日実走時間、冬季、収入の安定
建物・権利20耐震、断熱、改修、接道、登記
災害15洪水、土砂、孤立、避難
冬の生活12日照、凍結、除雪、暖房
医療・教育12必要な診療、保育、学校、送迎
買い物・交通10店、駅、げんでる号、車
地域との相性6費用、共同作業、近隣環境
将来性5売却・賃貸、老後、維持管理
合計100

一つでも次の「中止条件」に該当する場合は、合計点が高くても見送ります。

  • 必要な収入が確保できない
  • 必要な医療・教育へ現実的に通えない
  • 洪水・土砂災害リスクを許容できない
  • 冬に安全に出入りできない
  • 再建築不可や重大な権利問題が解決できない
  • 購入後の改修を含む総予算を超える
  • 家族の誰かが生活条件に同意していない

19.現地で聞くべき質問

町の移住相談窓口へ

  1. 現在、長期居住可能な賃貸はどの地区にありますか。
  2. 候補住所はげんでる号の運行区域ですか。
  3. 利用可能な補助制度と、申請前にしてはいけない行為は何ですか。
  4. 2019年災害時の候補地区の状況はどうでしたか。
  5. 上下水道と除雪の担当範囲はどこですか。
  6. 保育園の途中入園と学童の空きはありますか。
  7. 移住体験や冬季滞在の選択肢はありますか。

不動産業者・所有者へ

  1. 売却・賃貸の理由と空き家期間はどのくらいですか。
  2. 凍結、漏水、雨漏り、シロアリ、獣害の履歴はありますか。
  3. 冬の暖房費と除雪回数はどのくらいでしたか。
  4. 境界、越境、未登記、私道の問題はありますか。
  5. 過去の浸水、土砂、停電、断水はありましたか。
  6. 修繕見積もりと家財処分の範囲はどこまでですか。
  7. 光回線の契約実績はありますか。

地域の人へ

  1. 区費・常会費と年間作業は何回ですか。
  2. 雪は誰がどこまで除雪しますか。
  3. ゴミ当番や役員はどのように決まりますか。
  4. クマ、シカ、イノシシはどの程度出ますか。
  5. 子どもの通学・送迎は各家庭でどうしていますか。
  6. 最寄りの店や病院を実際にはどこで利用しますか。

20.主な相談先

内容相談先
移住相談、空き家バンク、移住支援金佐久穂町 総合政策課
住民登録、税、国民健康保険佐久穂町役場の各担当課
保育、子育て、学校こども課・こども家庭センター
住宅、上下水道、浄化槽建設課等の担当窓口
町内医療佐久穂町立千曲病院
求職ハローワーク佐久
私立校学校法人茂来学園・各校
災害リスク町防災担当、長野県、宅地建物の専門家

窓口名、電話番号、受付時間は変更されるため、佐久穂町公式ホームページで最新情報を確認してください。


21.まとめ

佐久穂町の強みは、北八ヶ岳と千曲川の自然、佐久市へつながる交通軸、町内の基礎的な買い物・医療・教育機能、特色ある学校選択肢にあります。北信の豪雪地ほど雪が多くない年でも、寒さ、凍結、車、住宅性能への対応は不可欠です。

移住成功の分岐点は、古民家の魅力や景色ではなく、次の五つです。

  1. 仕事と家計を移住前に固めること
  2. 生活圏を佐久市まで含めて設計すること
  3. 冬に現地を確認すること
  4. 建物・権利・災害を専門家と調べること
  5. 地域との関わりと将来の運転能力まで受け入れられること

最初の候補としては、初めての地方移住や子育て世帯なら、町役場・千曲病院・商業施設・学校・国道141号・ICへ出やすい中心生活圏が堅実です。大日向や八千穂高原などの山間部は、自然環境の魅力が大きい反面、冬、通信、道路、災害、維持管理を一段厳しく評価する必要があります。

住宅購入を急がず、平日と冬の双方で生活を試し、候補住所ごとに総費用とリスクを数値化できれば、佐久穂町は自然と仕事、子育てを現実的に両立できる有力な移住先になります。


22.主要情報源

注記

自治体の移住サイトは、町の魅力や制度の入口を知るうえで有用ですが、将来の入園、補助金受給、公共交通、物件品質を保証するものではありません。本レポートでは、公式情報を出発点にしつつ、住所別の現地確認、専門家による住宅調査、制度担当者への事前相談を最終判断の条件としています。

あなた専任のエージェントが全力サポートします!

SERVICE

安心の転職サポート

安心の転職サポート
E-CURE イーキュアのご紹介

E-CURE イーキュアのご紹介

私たちはあなたと紹介企業の間に入りあなたの魅力を最大限引き出します

サービス紹介・ご利用の流れ

サービス紹介・ご利用の流れ

あなた専任の転職エージェントが求人紹介から入社までサポートします

ご利用者の声

ご利用者の声

過去に転職支援サービスをご利用いただいたお客様の声をご紹介します

よくあるご質問

よくあるご質問

お問い合わせなどでよくいただくご質問の一部をご紹介します

このページの先頭へ戻る
中途採用をご検討中の企業・ご担当者様へ