シナノ紙工株式会社は本社は神奈川県横浜市です。1959年の創業以来、長野県中野市に拠点を構える老舗のパッケージメーカーとして、60年以上にわたり着実な歩みを続けてきました。中野拠点は長野県内の使用されるダンボールを主に開発、生産しています。

主に段ボール・印刷紙器・美粧段ボール・POP・ディスプレイ什器の製造を手がけており、多品種小ロットから量産対応まで柔軟な体制で全国の取引先を支えています。工場を含めた従業員はおよそ60名。

地域に根ざした安定経営を続ける一方で、新たな市場にも目を向け、今後のさらなる成長を目指しています。

同社の大きな強みは、パッケージ製造の全工程を自社内で一貫して行える点にあります。

設計（CAD/CAM）からオフセット印刷、段ボール貼合、合紙、打抜き、製函、検査、出荷に至るまで、すべての工程を自社管理下で完結。これにより、製品品質の安定と納期の厳守が可能になっており、クライアントの信頼につながっています。

また社内各部門の連携が密であることから、トラブル発生時のスピーディーな対応も可能となっており、現場力の高さが際立っています。

製品開発にも積極的で、印刷段ボールにちらしを貼った「チラ段」や、見た目にこだわった「宝箱」など、社員のアイデアを生かした独自商品も多数生まれています。

こうした発想は、日々の業務のなかから現場の声を吸い上げて形にしていく風通しの良い社風に支えられており、新人や若手の提案も大切にされる土壌があります。

ものづくりへの情熱と柔軟な考え方を持つ社員が揃い、製品そのものに“付加価値”を乗せていくことを大切にしている点が特徴です。

年間休日は120日以上、土日祝休みの完全週休二日制に加え、残業時間も月平均10時間程度と、ワークライフバランスを重視した働き方が実現できる環境です。

製造部門では未経験からのスタートも歓迎しており、現場でのOJTにより、段階的にスキルを身につけられる仕組みがあります。

さらに、フォークリフトなど業務に必要な資格取得も会社が積極的に支援。駐車場・冷蔵庫・自販機・休憩スペースなどの設備も整っており、毎日の勤務を快適に支える職場づくりが進んでいます。

段ボール製品という素材の特性を活かし、廃材の再利用やリサイクル体制の整備など、環境負荷を低減する取り組みにも力を入れています。

品質管理の面でも妥協を許さず、代表である粳間政幸氏は、仕事を通して「思いやり」や「感謝の心」を育てる姿勢を社員に求めています。

製品の性能だけでなく、製造に携わる人間としての誠実さや責任感を育てる企業文化が根付き、品質と人づくりの両立を目指す組織風土が形成されています。

シナノ紙工の製品は、販促什器やギフト用パッケージなどとして店頭に並ぶことも多く、自分の携わった仕事が消費者の目に触れる場面を直接確認できるのは、大きなやりがいとなります。製造工程は印刷、段ボール加工、打抜き、製函、検査まで明確に分かれており、それぞれが協力し合いながら一つの製品を完成させる連携の良さも魅力です。「作って終わり」ではなく、製品の使われ方まで想像しながら業務にあたることで、仕事への誇りとモチベーションが自然と育まれます。