小売業全般 全国動向

消費は低調、各社生き残りをかけ再編強化

shaking hands小売業は百貨店、スーパー、ホームセンター、ディスカウントストア、コンビニ、ドラッグストア、専門店、通販、パワーセンターなど様々な販売形態がある。所得の伸び悩み、もの余り等の複合要因から個人消費は低調で、百貨店、スーパー業界の体力を消耗させている。破綻したそごうグループに加え、体力のない地方百貨店にも破綻する企業が出始めた。こうしたなか、百貨店各社は生き残りをかけ、再編に着手している。平成19年には松坂屋ホールディングスと大丸が統合しJ.フロントリテイリングに、同10月には阪神百貨店と阪急百貨店が統合し、エイチ・ツー・オーリテイリングに、平成20年4月には三越と伊勢丹が統合し三越伊勢丹ホールディングスが誕生した。スーパー業界はセブン&アイグループとイオングループの2強体制となっており、業界全体の動向としては総販売価格が減少傾向を示しており、中小のスーパーは苦戦を強いられている。コンビニ業界はセブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクスの4社でシェア約90%を占める構造にここ数年変化はないが、成長は鈍化している

小売業全般 長野県内動向

大型店による小規模店舗の淘汰

supermarket競争の激化を反映し、平成12年7月に長野そごうが自己破産、同16年6月には諏訪丸光が会社更生法を申請したほか、ジャスコ小諸店、イトーヨーカ堂岡谷店、おかや東急百貨店、ながの東急百貨店小諸店、ダイエー長野若里店などの撤退も相次いだ。単独ではないもののスーパーのアップルランドは、平成19年12月、同社を含むアルピコグループの19社が債務超過に陥っていたため、事業再生に取り組んでいたが、平成23年3月再生計画を2年前倒して再生を集結。平成25年10月には投資ファンドが保有していた全株式を燃料販売のサンリン(山形村)、建設資材販売などの高沢産業など県内5社を含む計8社に譲渡したことが発表された。

厳しい環境下、県内市場の争奪戦繰り広げられる

ph_shop[1]このような険しい環境のもとでも、新幹線や高速道路開通など交通網が発達したことによって、佐久地方をはじめとして県内外の小売業者の出店が続いている。また隣県新潟や群馬県にはヤマダ電機やカインズ、ベイシア、コメリなど国内有数の大型小売業者があり、挟み撃ちの形で県内市場の争奪戦が繰り広げられている。一方行政政策では通称”まちづくり三法”が見直され、郊外型大規模店舗の出店を抑制して、中心市街地の活性化を促進する動きが出てきている。これに呼応するように平成17年に善光寺門前に「ぱてぃお大門」、平成18年に長野駅前に飲食店を中心とした「エーワン・シティ」、同年10月には善光寺参道沿いに「TOiGO]と中心市街地に複合商業施設が相次いでオープンした。長野市の郊外に進出を計画していた大手スーパーは、市などの反対により事実上出店が不可能となるなど環境は変化してきている。

売上高ランクイン企業も苦戦


長野県下の小売業ランキングは、1位は前年同様ツルヤ。従来県東北信を地盤としてきたが、近年は松本市、塩尻市、伊那市、駒ケ根市にも出店、31店舗を展開するスーパーで11期連続増収中。2位の綿半ホームエイドは愛知県1店舗を含むホームセンター16店舗を展開。3位アップルランドは、県内に直営店37店舗を展開するスーパー。4位マツヤは、県内スーパーの中では唯一上場しており、7期連続で増収中であったが、前年は久しぶりに減収となった。1位から10位の顔ぶれに大きな変動はなく、ベスト10常連企業が名を連ねた。一方、売上伸長率が高かったのは、11位とをしや薬局で、調剤部門の伸びが売上伸長に繋がっており19期以上連続で増収を継続中。また22位のつちやは、”文具スーパー事務キチ”を展開し新潟、富山、石川、静岡、埼玉、神奈川県で出店。新規出店で売上を伸ばし始めてランクインを果たした。
ランクインした25社のうち、前年比100%以上の売上を計上したのは10社のみで、厳しい経済環境下で成長が鈍化していることを表す。

長野県小売業全般 平成24年度売上高ランキング

順位 社名 所在地 平成24年度
売上高
対前年度比
伸長率
1 (株)ツルヤ 小諸市 65,000 106.6%

2 (株)綿半ホームエイド 長野市 45,926 104.3%

3 (株)アップルランド 松本市 42,826 97.5%

4 (株)マツヤ 長野市 39,179 97.1%

5 (株)マツモトキヨシ甲信越販売 岡谷市 26,745 109.9%

6 (株)モリキ 長野市 26,668 101.3%

7 (株)ながの東急百貨店 長野市 20,180 98.6%

8 (株)ニシザワ 伊那市 17,883 96.2%

9 エプソンダイレクト(株) 松本市 14,500 96.7%

10 (株)井上 松本市 10,870 99.5%

11 (株)とをしや薬局 安曇野市 9,688 108.6%

12 (株)シューマート 長野市 8,362 107.0%

13 (株)高木酒店 長野市 7,696 97.4%

14 (株)平安堂 長野市 7,478

15 (株)クリエイティブヨーコ 長野市 7,370 96.0%

16 (株)信毎販売センター 長野市 7,238 101.3%

17 土屋食品(株) 長野市 7,063 103.6%

18 (株)キラヤ 飯田市 6,000 98.4%

19 (株)和田正通信サービス 長野市 6,000

20 (株)シナノポリ 長野市 4,243 94.7%

(単位 百万円)