ポイント：エンジニアに求められる経験・能力（職種別）FEATURE

製造業の多い長野県ではエンジニアはとても魅力のある職種です。ではその魅力をきちんと伝えるため職種別にみてみたいと思います。下の図に基づいて説明いたします。

エンジニア共通

エンジニアは作っている製品や技術的なキーワードで相手先の企業、面接官と共通点いわゆる「あるある」が作りやすい職種です。どのぐらいの規模のものを、どのぐらいの人員や期間をかけて作ったのか、またその時の自分の役割、かかわったプロセスはどの部分であったのか、最終的にそれはどんな製品になったのか、その製品を欲する業界はどんな業界で、開発においてどんな規格や開発工程が重要視されたのか、そしてそれらを含め自分がどんなこだわりをもって仕事をしてきたのかこの辺りを相手にわかる表現ができるとエンジニアとしての「あるある」が共有でき、マッチングの精度が高まります。

機械設計・機構設計のポイント

開発において2次元・3次元のいずれの開発経験があるのかを明確にしておきましょう。また作っている製品のサイズや求められる精度・精緻さも相手方の製品と共通点が多いと選考の確度はぐっと上がります。かならずしも精緻なものばかりが重宝されるわけではなく、大型の機器には大型の機器のざっくりした感覚が開発には必要とされます。また、機械設計なのか機構設計なのかも明確にしておくことで選考もスムーズに運びます。開発ツールとして各メーカーのCADを利用していると思いますが、メーカーはなんであるかも気にされる企業さんがいるので聞かれたときはバージョンまでこたえられると良いでしょう。仮に違っていてもダメではありません。どの機能がどこにあるかが、どうやって使うかが少しずつ違う程度です。そのあたりをきちんと理解していることで面接時に問題ないことが伝えられます。

電気・回路設計のポイント

電気・回路設計の方は、アナログ回路での開発経験、デジタル回路での開発経験を切り分けて書きましょう。特にアナログ回路は長野県内の企業では必要としている企業がたくさんあります。高周波や低周波製品によって特性が様々異なると思いますのでそのあたりの経験値も財産です。またデジタル回路にかかわってきた人はFPGAのように机上で、ロジカルに組み上げ効率化や品質向上に寄与した経験もPRのポイントになります。回路が正しく機能しているかをみるために、簡単なテストプログラムなどをC言語やアセンブリなどで組んだことがある、といったことも重宝されることがありますので、実務経験があればPR事項に添えると実務で知識と経験を重ねてきたか、という印象を抱いていただきやすいです。

制御設計・組込み系SEのポイント

制御設計・組込み系SEの方は、プログラミング言語はもちろん、制御対象、使用したデバイス、RTOSの利用経験なども経験値と伝える必要があります。特にOSやデバイスの特徴・癖を知って開発をしているかということが財産です。言語が書けること以上に、そこに至るまでの設計知識や関連仕様書の読込みなどがプロジェクトの成功失敗をわけてきたと思います。そのあたりを単なる苦労話で終わらせず、以降の開発にどういかしてきたのかということまで表現できると相手の印象はぐっと良くなります。ソフトウェアによって開発の最後のチューニングや、不具合解析のはじめの一歩を担う役割もあるのが組込み系のSEです。オシロスコープをはじめとした様々な計測器などを使ったデバッグが解析についての経験値もPRできる貴重な財産です。

SE（PC系・Web系・業務系）のポイント

パッケージソフト、バンドルアプリケーションなどを手掛けたことのあるPC系のSEは対応したOS、使用した開発環境、言語をきちんと伝えましょう。またソフトウェア工学に基づいて効率化・品質UPを目指した開発プロセスを経験しているのであればそれも財産です（アジャイル・CMMIなど）。組込み系のSE同様、業界ごとの規格やルールに独自色が強いのがソフトウェア開発の特徴でもあります。Web系のSEさんはこれに加え、MVCモデルにおいてはどこを担当したのか、どういったものを作ったのかを伝えることでシステムの難易度などが共有化しやすくなりどのぐらいのレベルであるかが伝わります。業務系のアプリはDBの選定やほかのシステムとの結合といった開発に加えてインテグレーションの部分の経験も武器になります。特にソフトハウスから製造業の自社システムの開発部門への転職を希望される方は作れることに加えて、選べることも能力の一つとして評価してもらえる可能性があります。全てのSEさんに共通しますが、自動化や、テストツールの開発など業務をやりやすくするために知恵を働かせてちょっとしたツールを作った経験なども仕事への取り組み方へのPRとなります。