□30代のアピールポイントは 「専門性」
習得している専門分野の知識、経験、技術、資格を整理して、どのように表現すれば伝わりやすいのか日頃から考えておくことが大切です。面接ではその領域の専門家(プロ)としての見識を求められるので、専門分野は今後どのように変化していくのか、必要とされる能力は何か、などについても考えをまとめておきましょう。さらに、自分の考えを企画して提案していく力も求められます。「自分なりのものの見方ができているか」、「訴求したいことはあるか」など問題意識をもって対処しているかという点も重要ポイントです。
・「即戦力」 を前面に押し出す
30代ごろには、これまでの経験を活かして入社後、即戦力となることが期待されています。面接では、どの分野でどのような貢献ができるのかを明確に打ち出すことが必要です。会社が期待する即戦力とは、前の会社と同じように仕事をするのではなく、成果を生み出すノウハウを使いこなせるかということです。新しい環境でも成果を生み出すという基本原則は変わりません。
専門分野の基本的な考え方や技術、仕事のスタンスを確立し、どのような環境でもそれらを応用して成果を生み出せる自信をアピールしましょう。
・人材育成の視点
30代になるとこれまでの仕事で、後輩や部下がいたことがある人が少なくありません。自身の能力形成や仕事に対しての結果を出したことはもちろん評価してくれますが、それに加えてどのように部下や後輩を育成してきたか、人材育成の観点でたいせつにしていることは何かといったことも評価のポイントになります。特別なことでなくても大丈夫、日ごろからどんなことにこころがけてきたか、一緒に働く仲間を大切にしてきたかはその人の人柄や仕事ぶりがよくわかります。
・キャリアシフトは評価されるのか?
もっと別の仕事をしてみたい、新しいチャレンジをしたいという考えを否定する権利は誰にもありません。30代での職種の転換はできるのか?答えは「YES!」です。ただし、20代の時のやりたい、興味があるレベルでは企業の期待値にこたえることはできません。やってみたい仕事のことをきちんと調べているか、仕事では直接経験ができなかったが、時間やお金、人的ネットワークを駆使してこれまでに学んできたかが大切です。未経験のものであればもちろん教えてくれますが、手取り足取りとはいきません。その中であらかじめ持っていた知識がある人とない人では立ち上がりが大きく異なります。事前に準備をしている人はそのあたりが早いため選考もうまく進む傾向があります。またキャリアシフトをしたとしてもこれまでの仕事の経験や知識が全く使えないということはありません。次の仕事でどういうことは活かせそうなのかと丁寧にキャリアを棚卸することが大切です。